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日 時/2006年4月28日(金)18:50~21:10

場 所/国分寺市本多公民館

参加者/阿久津・小川・菊池・鈴木ま・鷹取・濱口・吉村・堀


※ 今回は歓送迎会とぶつかっていたり、体調を崩されたりということで参加者が少なかったですが、その中でも若いお二人の女性が初参加。東京学芸大学卒業で、いまは多摩六都科学館に勤められている濱口あゆみさんと、東京学芸大学4年生の菊池舞さんです。濱口さんは江戸川理科サークルの坂上隆雄さんの娘さんとお友達だそうで、江戸川サークルにも参加されたことがあるそうです。ただ江戸川は遠いのでインターネットで探しての飛び込み参加ということだそうです。

 若い人が参加されると、それだけでも華やいだ感じがしますが、お二人は初参加でも黙って座っているだけでなく、疑問に思ったことをすなおに発言されていました。頼もしい限りです。


1.エクアドル・アマゾン源流の旅………………堀

 オールを使わずゴムボートで流れのままに下り、アマゾン川のゆったりした水の動きを実感する映像。幼鳥の時にだけ羽にツメがある不思議な鳥ツメバケイ、ハト、キツツキ、カワセミ、チャチャラカ、キガシラトビ、カラカラ等の鳥。流木で同じ方向を向いて甲羅干しをするチャラパガメ。木の枝から枝へリスのように素早く移動する小型のサル、ティティモンキー。そして、ときおり背中を見せ、呼吸のため水をとばすアマゾン・カワイルカの様子を観ていただきました。

 阿久津さんからは「イルカはいつ海や川にもどったのか?」という疑問が出されました。調べてみようと思いますが、どなたかご存じでしたらお教えください。


2.プラン「電磁気学」……………………………阿久津さん

 「電磁気を教えるのは3回目で、まだ何を教えればいけないかはっきりしていないが、“場の存在がわかる”というのが高校の目標ではないか」という阿久津さんの提案でした。教科書では「クーロンの法則→電場→静電ポテンシャル」の順に教えることとなっているそうですが、以前の経験から「ポテンシャルの傾き→場の学習」の流れがいいのではないかと考え、先日の東京支部春の研究集会で提案されたそうです。しかし、そこでは「それは違うのではないか」と指摘を受けたのだそうです。

 ゴム膜におもりを乗せると下に引っ張られた形になり、パチンコ玉を端に置くとコロコロくぼみに向かいます。この変形した空間で場を導入するのだそうです。そして、この3次元の実験装置を横から見た断面を黒板(2次元)に曲線として描き、その傾きを電場→Eということを教えるのだそうです。

 小川さんはこの電場の図について、「ふつうは転がり上がる。我々は-を上に書く」と述べられましたが、阿久津さんによれば「参考書ではそういうのはない」そうです。また吉村さんは、ゴム膜の実験は、目に見えないものを見えるようにしているが、実物をそのまま表しているわけではないので、かなり注意しなければいけない。中学では電気力線は扱わないが、+の電荷は上に出っ張る。そこに至る道筋が電気力線というのはだめか」と疑問を述べられました。阿久津さんは「だめではなく、支部研究集会でも言われた。自分の中ではまだはっきりしていない」ということで、2学期までに検討し直し、実践することになりました。


3.プラン「社会科」………………………………鈴木(ま)さん

 公立小学校の社会科とは違う教科課程の提案でした(資料参照)。

 鷹取さんからはいくつか意見が出されました。「“国分寺”というのは、多くはお寺をイメージするから“国分寺市”と言うべき」「“地図”という言葉でくくっているが、“地形図”“地質図”“立体地形図”“土地利用図”などという言葉も教えていいのではないか」「4年の東京都の地形では、“台地と平野”となっているが、“山地”や“丘陵”はどうするか考えるべきだろう」「川も大きな川を3つとしているが、低地ではほかにもあり、武蔵野台地を流れる野川などどこまでやるか考えるとよい」「東京低地の隅田川と江戸川をつなぐ運河をやったらどうか」などです。

 鈴木さんは、「具体的にイメージできる川を扱いたいという気持ちはある。時間とのかねあいもあると思うが、勉強してみたい」ということでした。また、鷹取さんから“自然決定論”の話が出されましたが、鈴木さんは「小学校では自然決定論でいいと思う」とのお考えでした。

 阿久津さんから、「“方位と位置”はどのように教えるのか」という質問が出されました。鈴木さんは昨年冊子にまとめられたものもサークルで報告されているのですが、その内容を簡単に述べられました。「前後左右右左」の学習から、南中時の棒の影のある方を北とし、そこから方位を導入するという流れです。阿久津さんがこの質問をされたのは、身近な方が方位を理解していないということがあったようです。しっかりとした流れをつくり、こうした学習を組むことの大切さを改めて感じました。


4.その他

 鷹取さんの「具体的な地域の自然をどのくらい教材として扱えるか」という提案は、時間の関係で来月行うことにしました。

 また、今年のフィールドワークについて吉村さんから提案があり、夏休みに入ってすぐ(25日or26日出発)の3泊、知床半島をめぐる旅が提案され、次回詰めることにしました。

(記録:堀 雅敏)