2008年10月例会報告  過去の例会へ 2008年へ ホームへ../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/guo_quno_li_hui.html../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/homu.htmlshapeimage_1_link_0shapeimage_1_link_1shapeimage_1_link_2
 

日 時:10月24日(金)18:30~21:00

場 所:国分寺 本多公民館

参加者:鷹取、堀、町田、柳下、鈴木ま、阿久津、小川(記録)

内 容:

1. 「風で動かそう」「ゴムで動かそう」 堀雅敏

ひさしぶりの工作。選択授業の内容と方法で悩む中学校の某さんはたくさんのヒントとお土産を手にしたようです。

2. 「高エネルギー加速器研究機構(KEK)」見学報告 町田智朗

物理サークルでつくば学園都市に見学ツアーに行った報告。iBookとプロジェクター持参で来てくれたので大画面で写真を楽しむことができた。

? 電子と陽電子を600mの直線加速器で加速してからリング(周囲3km)にそれぞれ鉛筆の芯ほどのビームとして導き衝突させる装置(KEKB)のようすについて。私(小川)が興味深く感じたのは直線部で加速されたあとリングでは曲げる為のエネルギーだけが注入されるということで、リングの直径が大きいほど曲げるエネルギーは小さくてすむ(あたりまえか)。それと光速度以上には理論上ならないわけだが、それ以上エネルギーを与えることで質量が増えることも「加速」と呼ぶこと。陽電子のリングでは放射光によって電子雲が発生して実験精度が下がるのでそれを陽電子ビームから遠ざけるためのソレノイドコイルが1万個以上、陽電子を通す真空パイプの周りに手作り(運転開始後にわかったため)で設置されているということ。電子と陽電子を衝突させるときのエネルギーは同じではなく電子が8GeV(ギガ電子ボルト)に対し陽電子が3.5 GeVとされているのは差をつけることで運動しながら崩壊するため観測しやすいからだ、ということ。先日ノーベル賞で話題となった小林益川理論を証明する粒子の検出にかかわった施設である。

? 大強度陽子加速器施設(J-PARC) 。こちらは陽子をいままでより強く加速することのできる東海村に作られた新しい施設。いままでにあった陽子加速施設で発生させたニュートリノを300kmほど離れたスーパーカミオカンデで検出して質量があることを立証したというが、この新しい施設でもスーパーカミオカンデにむけてニュートリノを発生させるように設計されている。どうやってニュートリノの向きを制御するのかはよくわからなかったが俯角1度つけて地球の丸さに対応すると言う。

参照:http://www.kek.jp/intra-j/index.html

3. 「キリマンジャロの雪」 小佐野正樹さんのビデオ

  小佐野さん夫妻がキリマンジャロに登頂した際のビデオを編集したものが鷹取さんあてに送られてきたものの紹介。

4. ビデオ「百万貫の岩は語る」その後 鷹取健

サークルのフィールドワークで行ったときに定休日だったために立ち寄れなかった白山砂防科学館に鷹取さんの労作を送って意見を求めたところ返事が来たという。

  資料の数値の訂正;昭和9年の手取川大水害の被害者数は112人、用語の訂正;「砂防ダム」は使用せず「砂防えん堤」に、「天然ダム」は使用せず「土砂ダム」に。

 白山の大きな航空写真がのっているパンフレットを送ってもらったということでご披露いただいたが、皆さん、自分も欲しいなあ、という顔をされていました。

参照:http://www.hrr.mlit.go.jp/kanazawa/hakusansabo/08kagakukan/kagakukan01.html

5.進化の箱舟の旅 ?6 堀雅敏

 マダガスカル島北部のアンチラナナ州での自然観察の様子の報告。ツィンギと呼ばれる尖った石灰岩むき出しの景観が広がっている(世界遺産に指定されたもっと広いツィンギが島の西部にあるのでこちらはプチツィンギだとか)。カンムリキツネザルというあまり知られていないキツネザルをすぐ近くで見られる。

 マダガスカルもコスタリカもいつかはぜひ訪れたいところだ。