2010年5月例会報告     過去の例会へ ホームへ../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/guo_quno_li_hui.html../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/homu.htmlshapeimage_1_link_0shapeimage_1_link_1
 


参加者:鷹取・鈴木ま・五十嵐・小川・吉村・町田・阿久津・堀(記録)


1.ビデオ報告「ボリビア・ヒース川の旅」………………………………………………堀

 インコたちがギャーギャー鳴きながら土を食べる土壁。壁の上の木にシロムネオオハシが来て乾いた高い声で鳴く。タマリンという小さなサルが木を降りて奥に消える。土壁を離れたところで見かけた頭の上に角のような飾り羽根のあるツノサケビドリ。ジャングルの木陰で見かけたトラフサギ、木の幹にくっついたウィッチモスという大きなガ。翅の大きな目玉模様と、何のためにあるのかわからないワニの頭のような形に大きく突き出した部分を持つ、ユカタンビワハゴロモなどを見ていただきました。


2.教育情勢「都教委の税金の使い方」 …………………………………………町田

 理科の予算が各校百万単位でついたものの、欲しいものは買えず、希望もしていないものを押しつける、生徒の人数に比べると中途半端な数のものもあるなど、現場無視の状況が明らかに。単に金額が補償されるだけでなく、現場の実態に即した予算措置がなければ、「理科に力を入れている」ことにはならず、議会対策のアリバイづくりでしかありません。


3.実践報告「密度」(理科総合A) ………………………………………………町田

 1時間目の「同じ形、大きさの銅とアルミニウム、どちらの方が水を多く押しのけるか」では28:3で圧倒的に「銅」と答えた生徒が多いとの報告には、小学校の鈴木まき子さんも思わず「エーッ!」。

 1辺が1cmの木の立方体を125個用意して5cm×5cm×5cmが125?になることを体感させたりしているのに、ある物体が何でできているかを確定するのに「密度」という言葉がなかなか出てこないなど、教科書通りで小・中を過ごしてきた子どもたちの実態が明らかになりました。

 吉村さんは「鉛の立方体も用意したい」。鷹取さんは「均一な物質を扱っているという前提なんだけれども、それをどうやって生徒の中に入れていくか。気体では詰め込んでギューギューのイメージを持たせたい」。これに関して吉村さんは「空気をペットボトルに詰め込んでやった。生徒はペットボトルがふくらむので(あっ、入ってきた)(もうやめてくれ!)と言っていた。500mLに6Lくらい入った」と経験を話されました。


4.「『遠山啓エッセンス?量の理論』を読んで」 ………………………………阿久津

 小学校2年生の算数の教科書(K社)では直接比較をやらず、間接比較から入っていることを紹介。遠山さんの例ではどれが直接比較になるのか話題になりましたが、「ゴムの伸びで比べるのが直接比較」「天びんの傾きで比べるのが個別比較」と結論。鈴木まき子さんは『理科教室』(2010年6月号)に「中学生・高校生の内包量概念」という記事が載っていることを紹介、阿久津さんのお子さんが悩んだという宿題は「0からはじまっていない数直線や、習っていないmが出てくるからできなくて当然」と指摘。小川さんも「教科書には“たんい”という言葉が説明もなく出てくる。教科書通りでは絶対にわからない」と批判を述べられました。