2010年6月例会報告     過去の例会へ ホームへ../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/guo_quno_li_hui.html../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/homu.htmlshapeimage_1_link_0shapeimage_1_link_1
 


参加者:鷹取・五十嵐・小川・阿久津・東儀・柳下・堀(記録)


1.ビデオ報告「ボリビア・ヒース川の旅」(最終回)………………………堀

 ラッフィング・ファルコン、ブラック・カラカラなどの鳥、派手な色と形の幼虫、黄緑の毛布を巻いたみたいな模様のイラガの幼虫、羽の一部が透けているスカシマダラ、巣からどんどん出てくるハリナシバチ、大きなキツツキ、ジャガーに食べられ、その後コンドルについばまれたイグアナの骨と一部残った皮膚、ナイトツアーでのシカとカイマンなどを見ていただきました。


2.「『遠山啓エッセンス 量の理論』を読んで」 ………………………阿久津

 遠山さんは「ベクトルを矢印で教えるのはよくない」と批判しているといいます。本来ベクトルは∞次元まであるのに、矢印では3次元までしか表せないからだそうです。ではどうするかというと、数のセットとして教えるのだそうです。これについて阿久津さんは「純粋に数学として数を扱う分にはいいかもしれないが、理科では量それぞれに意味がある。自分としては向きを持っている量として矢印で教えたい」と話されました。

 遠山さんは“石という物体の多次元量”をその属性の和で表しているそうです。阿久津さんは「重さ、体積、価格は外延量で和はできるけれども、温度、硬度などは、和はできないのではないか。遠山さんもそのあたりはあいまい」と指摘されました。

 また、遠山さんは“微分方程式は古くさい”という声に対して、「微積分は重要。微分は“小さく、小さく”、積分は“つなぎ合わせて、つなぎ合わせて”。つまり、“分析と総合”であり、これが科学の方法である」と述べ、「“微分方程式を解きなさい”というのはたくさんあるが、微分方程式の意味を教えなければいけない」と主張されているそうです。「これは理科の教師としては賛成できること」というのが阿久津さんの意見で、皆さんも頷かれていました。


3.教材映像「スルメイカの解剖」……………………………………………鷹取

 例会の前の週の土曜日に明星学園で行われた“スルメイカの解剖”を鷹取さんがすばやく、ある程度編集したものを見せてくださいました。

 解剖をした当日も、図と比べながら「ここが鰓心臓で…」「ここに精子カプセル(精莢=セイキョウ)があった」などと確認し、実物から学ぶ大切さを感じましたが、ビデオを見ている段階で、「口を開けたところで歯舌が見えるんだ!」との発見もありました。

 例会後、小川さんが「中央沿線理科サークルで堀さんからいただいたイカ解剖ビデオで、腕の紹介をする場面がはじめのほうにありました。そこで背中側から第一、第二・・・と第五まで並べていくとき(第四が触腕なので番号では第五は第四腕)最後の腕は確かに右と左で形状が違います。オスでしたから右第四腕が精子カプセルを受け渡しするために、形状が平らになっているのが写っていました。」と解剖に参加したみんなに連絡、鈴木綾子さんも自宅で再確認されました。記録の大切さを実感しました。

※ 2010年発行の実践記録集第28集の付録DVDには、“ボリビア・ヒース川の旅”で、インコが土を食べる「インコの土壁」を重点に映像にまとめたもの、「スルメイカの解剖」を、ナレーションや文字を入れて収めました。実践記録集(DVD付き)は1冊1000円。お申し込みは、事務局まで。