2012年9月例会報告      過去の例会へ ホームへ../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/guo_quno_li_hui.html../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/homu.htmlshapeimage_1_link_0shapeimage_1_link_1
 


場 所:国分寺市本多公民館

参加者:阿部・鷹取・鈴木ま・小川・町田・阿久津・神沼・堀(記録)

 ※ 神沼幸太さんは初参加。町田さんの同僚で、2次会まで参加してくださいました。今後ともよろしくお願いします。

1.夏休みの学習報告

 (1) 鈴木まき子

  この夏、ご家族で気仙沼から南三陸を巡ってこられたということで、みなさんが集まるまでの間、ビデオを見せていただきました。

  写真と地図を提示しての報告では、娘さんが小学校3年生にときまで海遊びに出かけていた気仙沼大谷海岸は、電線まで津波が達したとか。タクシーの運転手さんは「見に来てくれるのが一番うれしい」と話していたそうですが、その場の(空気感を共有してほしい、忘れないでほしい)という思いが被災者には強いのでしょう。

  南三陸町志津川では、「瓦礫も片づけられ、おだやかで胸に迫ってくるものがなかった」とのことでした。震災から1年5ヵ月経った時点のことで、瓦礫もそうですが、全壊・半壊した建物も撤去され、現地の人の説明がないと、なかなかイメージするのが難しくなってきているようです。

  最後に、日本のメディアを批判したニューヨークタイムス記者の文章の紹介がありました。発見された遺体の数について一桁までこだわる日本の記者について「不思議に思えた」などといくつか指摘しているようです。鷹取さんから「確実になくなっているのかどうかを判断するには細かい数字の確認が必要」とのはなしがありましたが、価値観の違いもあるようです。ただ、報道姿勢の問題点を指摘されているわけで、いろんな方向から「3.11の報道は、どうだったのか」と検証することは大変大事なことだと思います。日本のメディアの反論も聞いてみたいものです。

 (2) 町田智朗

  鳥取大会では「作用反作用」を提案したということです。“引き合う力学台車”は「実用新案特許を申請しようと思っているくらい」とのことでしたが、物理分科会では全くの不評だったそうです。「話程度でいいんじゃない」という反応。阿久津さんから「間に糸があるのが気にくわない、という人もいた?」との質問に、「そういう人もいた」とのこと。

  教員免許更新では2つの大学に。「東邦大学ではありふれた液体窒素の実験だったが、マイスナー効果の実験などはおもしろかった」。「学芸大学では、金星を中心とした惑星の気象についての講義と、1日ひたすら数式を書き続ける理科教育の講義だった」そうです。なにはともあれ、「認定書が来た」ということです。

  夏休みの工作として、庭に薪式のピザ釜をつくっているそうです。完成したら、家族でピザ・パーティーもできますね。

 (3) 阿部良春

  最近雲に関心を持ってきたそうで、「最近かさのかかった太陽を見ることができた。太陽からかなり離れたところに見えた」ということです。

  この後、質問があるとのことで、5つ話されました。時間が限られているので、参加者からくわしい解説をすることはできませんでしたが、簡単にそれぞれの方の考えが出されました。

  たとえば、「太陽の色は、月から見たら何色?」ということに関しては、「太陽が天上にあるときは、白色光ではないか。低いところにあれば赤ではないか」との考えが出されました。

  「風向と風力を計測しようとすると、風向がうまくいかない。瞬間瞬間に変わっていく」ということに関しては、「風向は一定ではないので、何分間かの平均値をとる」と、答えがありました。

 (4) 神沼幸太

  「初任研に行ったが、最近行き過ぎの傾向がある」とのことで、「飲酒は食事のときだけ。夜は見回りがある」などの話がありました。上意下達の管理的発想だけがまかり通り、夜も遅くまで学校で仕事せざるを得ないなど余裕がない現場にしておいて、力のある若い教師が育つはずはありませんね。

 (5) 小川郁

  7月中は、なんと夏休み中に個人面談をしたとか。また、練馬子白子川のボランティアとして生物調査、清掃をしたそうです。白子川には絶滅危惧種のホトケドジョウの生息しているとのことです。

  鳥取大会に合わせて、隠岐の人の住んでいる4島すべてを巡ってきて、大会後は人間ドックと青森の旅をしてきたそうです。三内丸山遺跡、蔦温泉、恐山、浅虫水族館などを見てきたということで、三内丸山で縄文人が食べていた肉の第1位はムササビ、第2位はウサギだそうです。浅虫水族館ではスルメイカの遊泳映像を撮ってきたということで、2次会で見せてもらいましたが、泳ぐ様子がよくわかりました。

 (6) 鷹取健

  大会では頭骨で学べることを提案、これまでは目の位置などについては教えていたが、感覚器官を大事に教えようと強調したレポートだそうです。また、「小学校理科サークルの学習会に提案者として参加したが、地学に関しては社会科の方が勝っているのではないか。地形・地図を大切にする部分は、社会科に学ぶべき」という感想を持たれたそうです。

  「隠岐4島のフィールドワークでは強烈な印象を持った」「東北津波被災地についての教材化も進めていった」とのことでした。

 (7) 阿久津嘉孝

  多摩川(立川・柴崎)でゾウの足跡化石、シャコの巣の化石、貝の化石を採集したそうです。また自然研究部の生徒とトカゲの解剖をしたそうで、ビデオに撮って文化祭で発表したということです。

鳥取大会後、製鉄の博物館を見学、また、恒例となった(?)娘さんと一緒にヤマネの観察をしたそうです。

 (8)堀雅敏

  地学的にも生物学的にも魅力いっぱいの隠岐4島フィールドワークについて、知夫の赤壁、山の植物と海岸の植物が両方見られる中ノ島明屋海岸、巨大な岩体の空洞にぴったりとはめ込むようにつくられた神社のある西ノ島の焼火山(たくひさん)、黒曜石工房とオキサンショウウオを見学した隠岐の島などのスナップ写真で報告しました。

  また、鳥取大会後にレポーターとして参加した全国教研神戸大会について報告しました。私のレポート「地震と津波(6年)」については、いくつか貴重な意見をいただきましたが、それについても鷹取さんを中心に意見がだされました。たとえば、「日本全国どこでも地震が起きる」ということに関して、神戸の嘴本さんから「世界の震源図を使うべき」との意見がありましたが、「やはり日本の震源図、それも日本が黒い点で埋め尽くされる図がいいだろう」ということで、後日、 日本地震学会広報誌「なゐふる」THE地震展特別号(2003年8月号)に掲載された図を紹介されました。私も、小学生にはこの方がいいだろうと思いました。


2.質問「なぜ玉は飛ばない?」…………………………………阿久津 嘉孝

 まず「町田説も阿久津説も、玉の厚さを無視しているのが共通の問題」とした上で、フックの法則と運動方程式で考えると、「町田説でいい」ように思うけれども、「物理的解釈ではまだ納得できない」ということで、次回に持ち越しとなりました。


3.映像紹介

 時間がなくなったので、実践記録「作用反作用」(町田智朗)は来月の例会でじっくり検討することとし、動画版「津波被災地を歩く」の「釜石市を歩く・釜石港周辺」(堀雅敏)と「金星の太陽面通過」&「津波の高さと地形面のかかわり(編集途中)」(鷹取健)のビデオを見ました。