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日 時:2013年10月25日(金)18:30~21:00
場 所:国分寺市本多公民館
参加者:阿久津・天田・堀・吉村・町田(記録)

伊豆大島に大きな災害をもたらした台風26号から10日後。台風27号が接近する中での例会でした。鷹取さん・小川さん・鈴木さん・手塚さん・津田さんなど、レギュラーメンバーが欠席してさびしい中、初参加者がありました。東京農工大学4年の天田(てんだ)さんです。天田さんの他にも参加を検討している学生がいるようで楽しみです。

0.配布資料
 「教科書 揺れる沖縄・八重山『戦争伝える』地元選定」東京新聞 堀さん
以前は現場の教員も検討委員として参加し、決定していた教科書選定だったのですが、太平洋戦争を肯定するかのような記述が見られる教科書を教委主導で決定したことによって現場が混乱している状況が報道されていました。

 伊豆大島地質図 鷹取さんからの資料
 台風26号で起こった土石流の周辺の地質図です。資料を見ながら吉村さんが解説してくれました。溶岩の上に2mほど積もった火山灰やスコリア(黒い軽石)が雨で滑り落ちたと考えられる。テレビに映った溶岩の表面はツルツルだったそうです。

「どんなときも」の替え歌(作用反作用の歌) 町田
 東京物理サークルの「慣性」の向こうを張って・・・という訳ではないのですが、遊びで作った「作用反作用の歌」の歌詞です。検討する時間はありませんでした。

1.シンポジウム「未来の海辺になにを残すか」を聞いて ・・・・・・・・堀さん
9月例会の「夏休みに学んだこと」で堀さんが話していたシンポジウムの詳細を報告していただきました。
高さ14.7m(ビルの4階天井付近に相当する高さ)の巨大防潮堤を作ると、底面の幅は40m以上になります。もちろん、防潮堤は「置物」ではありませんから、それを支えるために地面を掘って基礎を作ることになります。その弊害として陸と海とを遮断してしまうことになってしまいます。この「遮断」によって考えられる影響をさまざまな観点から語られたそうです。例えば、堤防を設置することで川の伏流水が海に流れ込めなくなることで土中のミネラル分(特に植物プランクトンの成長に必要な鉄分)が海に供給されないことが考えられるそうです。
そもそも、どこで巨大地震が起きても不思議でない日本列島を防潮堤で囲うことはできません。所々に大きな防潮堤があっても役に立たないことは東日本大震災で明らかになったはずです。
また、国土交通省が作った復興プランの図には川や砂浜はないのだそうです。現地では基本的にこのプランを元に青写真作ることになり、結局川や砂浜(まして干潟など)のことを考えに入れない計画が推進されることになってしまうのだそうです。
「『堤防は出来たが人は住まなくなってしまいました。』となっては何のための堤防かわからない。」という言葉が印象的でした。

2.原子核と放射線の授業プラン その2 ・・・・・・・・・・・・・・・町田
2012年1月例会で検討してもらったプランを具体化して9月例会で検討していただきました。手直ししたものを10月20日の科教協東京支部秋の研究集会で報告して意見をいただきました。それらの意見を参考にし、更に手を加えたものを再度検討していただき、意見をいただきました。
1つ目は、原子や原子核の大きさのところで、見えないものの大きさを知るまでの歴史や方法も教えてはどうか、というものでした。阿久津さんは半紙を貼った刺繍枠をトムソンモデルに見たてたものと、中心にゴルフボールを固定して長岡モデルに見たてたものに銀玉鉄砲を打ち込む実験を、ラザフォードの実験のモデルとして見せているそうです(岩手の岩間さんの発案だそうです)。阿久津さんはBB弾を使っているのですが、最近の鉄砲は弾の速度が速すぎてよく見えないため、昔ながらの銀玉鉄砲の方がよいとのことでした。
2つ目は質量欠損の扱いについてです。秋の研究集会では「質量欠損が起こるためにエネルギーが生じる」という説明は正確ではないのでやめた方が良い、という指摘を受けました。阿久津さんは「核子の質量は変わらない」としたいので、やはり質量欠損の説明はしていないとのことでした。
半減期で14Cの年代測定法について説明する時は、核実験が多くなった1950年が起点になっていることも話した方がよい、と吉村さんから発言がありました。
最後に、5時間目の原子力発電についてです。私のプランは自然科学的な事実を教えた上で原発の問題点を炙り出したいと考えたプランです。しかし、原子炉は核兵器を作るために開発されたことや、核廃棄物の処理は放っておくしかないことなどは科学的な事実なので、もっと積極的に反対意見を語っても良いのではないか、という意見がありました。
その他、アクアビーズアート(湿らせるだけで互いにくっつく直径5mmのビーズ:エポック社)を使った235Uの模型や、半減期の授業で100個のサイコロを振ってグラフを描かせる実験などは概ね好評でした。年明けには実践する予定なので、実践記録の検討をお願いしたいと考えています。
../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/chu_can_jia_zheno_sheng.htmlhttp://www.nacsj.or.jp/katsudo/higashinihon/2013/08/91.htmlhttp://epoch.jp/ty/aquabeads/shapeimage_2_link_0shapeimage_2_link_1shapeimage_2_link_2