2013年6月例会報告      過去の例会へ ホームへ../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/guo_quno_li_hui.html../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/homu.htmlshapeimage_1_link_0shapeimage_1_link_1
 


日 時:2013年6月28日(金)19:00~21:30

場 所:国分寺市本多公民館

参加者:鷹取・鈴木ま・小川・阿久津・町田・手塚・堀(記録)


0.配布物

 (1)「ミステリー?赤とんぼが大発生 調査にご協力ください!」:阿久津

  小平市内で6月19日前後から赤とんぼ(アキアカネ)が大量発生。その原因追及調査をするための情報収集への協力依頼。

 (2)「第43回 物理合宿の案内」:町田

  毎年講演と実践検討を長野県の白馬村で開催している物理合宿の宣伝チラシ。今年の講演は「プラズマと核融合の現在(いま)」(名古屋大学・藤田順治氏)。

 (3)「『言』電気のなかったころ 原発を止め 考えてみよう」:町田

  「中国新聞」(2013年6月19日)に掲載された記事。画家の安野光雅

 氏がインタビューに答える形で日本の原発政策を批判。

 (4)「都高教 教研理科部会 研究所見学第5弾!!」:町田

  都高教教文部が呼びかける“研究所見学”のチラシ。ことしは、最近、有人潜水調査船「しんかい6500」や地球深部探査船「ちきゅう」などによる調査で注目を集める、海洋研究開発機構(JAMSTEC)。


1.教材ビデオ「大地の動きと津波」……………………………… 堀 雅敏

  1.  小学生の津波学習の「津波とはどういうものか」の導入に使う簡易アニメーションをつくって見ていただきました。国土地理院発表の東北地方太平洋沖地震による陸地の変動ベクトル図を簡易アニメーションで表現したのですが、それでも小学生には少し難しいようでした。

  2.  そこで、例会後に科教協岩手大会に向けて陸上部分の変動はカット、海底の日本海溝より陸地側の斜面が変動したことをJAMSTECの調査結果を紹介する形で海底が隆起したこと、それによって津波が発生したことを図説するように改訂しました。例会では町田さんから、「できれば海底面の変化を数字だけではなく、簡易アニメーションで表現するといいのではないか」との意見があり、これも取り入れて岩手大会で報告しました。


2.実践報告「力は触らないと働かない」その2………………阿久津 嘉孝

  1.  「弾性で何時間やったのか?」との質問には、「問2までで1時間にしたかったが、問1だけで1時間かかった。問3で1時間、問4,5,6で1時間、問7の(1)と(2)で1時間、問7の残りと問8で1時間、フックの法則で1時間の予定」とのことでした。

  2.  「高校の教科書には作用反作用、弾性が出てくるのか。出てくるとしたらその順序は?」との質問には、「出てくる。第一学習社の教科書の場合、F=maの後、作用反作用が出てくる」とのことでした。

  3.  町田さんからは、「最近は机に本を置く実験をやっていない。机の弾性で机が変形するが、抗力があることを示すには本が変形することを見せないとだめで、作用反作用の後でないと扱えない」という問題提起がありました。これに対しては、「本をバネかスポンジのようなものに置き換えてみればどうか」といった意見が出されました。

  4.  阿久津さんは「作用反作用は、いまは最後にやっている」とのことでした。これに対して「でも、力学台車の実験はフックの法則を使う」という指摘がありました。これについては「中学校で<変形は受けた力に比例する>ことをやっているので、一応確認すればできるのではないか」との考えが示されました。

  5.  最後に小川さんから「問10は<バネが受ける力を書きなさい>でいいのではないか」と意見が出されました。


3.実践報告「直感を通して作用反作用を学ぶ」…………………手塚 博紀

  1.  新採1年目の1学期に、自分の授業を録音記録したものを元にしての実践報告です。たのもしいですね。

  2.  まず阿久津さんから「課題2で“同じ”と答える子が少ないのはなぜか」疑問が出されました。手塚さんの分析では「作用反作用を丸暗記している子が多いようだ」とのことです。鷹取さんからは「最初止まっている力学台車にぶつけることからやるといいのではないか」との意見がありました。これについては同僚の町田さんから「それは昨年やってみたが、“全部同じでしょ”で思考が止まってしまったので、今年はこの流れにしてみた」との説明がありました。

  3. 小川さんからは「質問3つを1時間で?これは3時間かけてもいいくらいの内容ではないか」との意見がありました。手塚さんから「課題1は質問くらい。実際の課題は2」との説明がありました。これについて鈴木さんは「課題2が本命だったら、課題1とか3は“質問”にすればいいのではないか」と意見を出されました。

  4. 手塚さんから「意見を言わない子がいるが、どうしたらいいか」との話があり、参加者からは「高校では<間違えた発言をいうのはいやだ>という子が多い。自分の考えをノートに書いているときに、誰が何を書いているかをきちんと把握することが大切。わかっていれば、<手あがってなかったけど、“ア”じゃなかったっけ?と聞くこともできるし、<たくさん書いてあるんだから、それを読めばいいんだよ>と仕向けることもできる」「クラスがしっくりいっていないと討論にならないが、“見当がつかない”子から発言させる。続いて少数意見の子から発言させていくといいのではないか」などの意見がありました。

  5.  また、ノートに書かせる際に、様子を見て延長する場合はあるにしても、「この時計で30分まで」など、一応の目安を与えるといいのではないかとの話も出ました。