2014年9月例会報告     過去の例会へ ホームへ../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/guo_quno_li_hui.html../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/homu.htmlshapeimage_1_link_0shapeimage_1_link_1
 

日 時:9月26日(金)18:30~21:30

場 所:国分寺市本多公民館

参加者:阿久津、五十嵐、石川、小川、菊地、鈴木ま、鷹取、高橋、堀、手塚、町田(記録)


理科教室(8月号)』を読んで・・・・町田

  1.  8月号の特集は「教科書とのつきあいかた」でした。中央沿線理科サークルからも中学校の生物分野の立場で小川さんが、高校物理の立場で阿久津さんが執筆されていました。

  2.  準備したレジメを一通り読んだところで意見交換となりました。

  3.  「外国の教科書はどうなっているのか?」という疑問に対して、阿久津さんはアメリカ(カリフォルニア)に行ったときに手に入れた中学の数学の教科書を持っているそうで、来月の例会に持って来てくれることになりました。小川さんがお持ちのドイツの生物の教科書はハードカバーの高価な物で、下級生に受け継がれて行く物なのだそうです。

  4.  鷹取さんからは、『理科教室』では以前は外国の教育事情などをよく扱っていたが、最近は扱われていなくて残念、との発言がありました。堀さんから、教科書採択について、ドイツやフランスでは使う教科書は教員が決めることになっている、と発言がありました。

  5.  「主張」に関して、鷹取さんからは、戦前の国定教科書から学習指導要領が試案だった時代を経て現在のように法的拘束力を持った学習指導要領に縛られるようになった歴史などが書かれていないのが不満だとの意見がありました。阿久津さんは、それを踏まえたうえで教科書に縛られてしまっている現場の教員に読んでもらいたい、と発言されました。

  6.  また、鈴木さんから「科教協のプラン」と書かれているが、科教協は様々な考えや実践を協議するところなので「科教協のやりかた」や「科教協のプラン」などというものは無いはず、との意見がありました。

  7.  小佐野さんの論文に関して、鷹取さんから「サクラを使ってはどうか、と書かれているが、何のサクラだろうか。ソメイヨシノならあまり実がならないので不適切ではないか。ダイコン、ドングリ、クリなどを検討してもよいのではないか。」との発言がありました。また、小川さんの論文の「用語問題」については現場からしっかり批判していかなければならないとの意見が出されました。

  8.  『理科教室』編集委員の菊池さんはいろいろな意見を聞くことができて良かった。と仰っていました。


ダジックアースの紹介と実演・・・・菊地

  1.  以前からお願いしていたダジック・アースの紹介と実演がやっと実現しました。ダジックアースとは、白の球(か半球)をスクリーンにして、地球や惑星などの映像を映す教具です。今回はデモ用の直径60cmの白いビーチボールを持って来てくださいました。それでもインパクトがあるのですが、授業では大玉転がしの玉を使ってみたいと考えています。

  2.  平面の画像よりも立体感があることや、指先の操作で簡単に回転させることが出来るなど、操作性も高いものでした。MacとWindowsのどちらでも使うことができ、現在iPad版も開発中とのことでした。

  3.  うまく使えば有効な教具に発展する可能性がありますし、文化祭などの展示では目を引く思います。「おもしろ教具」で終わらせないような工夫をしていきたいと思いました。


自己紹介と夏に学んだこと・・・・参加者全員

  1.  初参加の方もいたので、自己紹介をしながらこの夏に学んだことを話しました。


  2. 阿久津 弱視の子供達の授業の研修に参加したそうです。「葉っぱはみんな同じ」と考えている児童に、様々な葉っぱを触らせることでその違いをわからせようとする実践です。実際に目を閉じて触ってみると、見ているだけでは見逃してしまうような葉脈の流れなどがわかって面白かったそうです。観察は見るだけでなく、触れさせることも大切だと改めて思ったそうです。

  3.  出張で参加した物理教育学会では、アメリカ発の「課題方式の授業」が一大ブームになっているそうです。科教協に学んでいる人に言わせれば「へー、そういうのがアメリカにもあるんだ。」という感想を持ちますが、日本人はやはり舶来物に弱いのでしょうか。


  4. 高橋 4月から中学校の講師をしているが、自己流でやるには限界があった、とのことでした。夏の東京大会でいろいろと情報を仕入れて2学期に入ったそうです。大会がなかったらどうなっていたことか・・・と仰っていました。

  5.  虫(特に蛾)好きの高橋さんはナショナル・モス・ウィークに参加し、ムラサキシャチホコを見ることができたと満面の笑みで語ってくださいました。


  6. 菊池 東京大会では天文台のミニ見学会を担当された菊池さんです。現在勤めている学校で、高3の生物を教えることになってしまい準備に追われているとのことでした。


  7. 手塚 小豆島でエンジェルロード(引潮のときだけとなりの島まで歩いて渡ることが出来る)を渡ったことと、伊豆大島を自転車で一周して来た話や砂漠の話をしてくださいました。

  8.  東京大会で刺激を受け、2学期からの授業では、「プリント」と「教員のまとめ」を廃止し、「ノートの回収」と「授業通信」の発行を始めたそうです。


  9. 五十嵐 今まで溜まっていた資料の整理をして、今年の2月に問題になった都立高校入試の問題を読み返してみたそうです。

  10.  現在、小説「獣の奏者」シリーズにはまっているそうです。


  11. 堀 「ガザの子供達を守りたい」の増上寺集会に参加報告と、大槌町で津波の写真集を出版した菊池さんに会いに東北を訪れたときの様子を、多くの写真を交えながら報告してくださいました。


  12. 石川 「粒子」「光」の授業をするので、そのための勉強をしていたそうです。東京大会にも参加し、光が物体に当たって反射する様子を見せる実験などを仕入れたそうです。


  13. 鷹取 この夏に起こった広島市の土砂災害を教材化するために、1)気象災害・台風・内水・土砂災害 2)1966年の西湖での土砂災害 3)1999年広島市の土砂災害 4)2014年広島市の土砂災害の4つに分けた授業プランの紹介がありました。本来住むには適さない危険な場所に建設の許可を出すなど、行政が災害に対して真摯に向き合っていない姿勢や、日本の研究者が災害の研究を怠ってきたことなどを指摘していました。


  14. 小川 東京大会の運営委員長を務め、その後バタバタと過ごしていたとのことでした。台風が接近する中、臨海学校に行った話がありました。全員無事でよかったです。


  15. 鈴木 大会報告集の執筆で苦労したこと、仙台湾の干潟の学習で、生物の多様性について学んだことなどの話がありました。


  16. 町田 ピアノの調律でピアノの鍵盤の構造と調律の方法について、調律師さんに伺った話を聞いていただきました。