2015年6月例会報告     過去の例会へ ホームへ../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/guo_quno_li_hui.html../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/homu.htmlshapeimage_1_link_0shapeimage_1_link_1
 

日 時:6月26日(金)18:30~21:30

場 所:国分寺市本多公民館

参加者:阿久津、石川、小川、鈴木ま、鷹取、津田、手塚、堀、町田(記録)


書籍と教具の紹介

  1. 古関彰一「平和憲法の深層」ちくま新書の紹介・・・鈴木

  2.  日本国憲法が作られた過程を追っていて面白かったそうです。今だからこそ読んでおく必要があるかもしれません。なぜ「占領軍」ではなく「進駐軍」と呼ぶようになったのでしょうね。


  3. オムニビート(OmniBeat)の紹介と実演・・・町田

  4.  触れた物体を振動させて音を出す「振動式」のスピーカーです。何にも触れていないとかすかに音が聞こえるだけなのですが、机の上に置くと天板全体が振動して机自体がスピーカーになります。机に手を置くと机が振動していることもわかります。Bluetooth方式を採用しているので、コンピューターなどから離れた場所に置いてあっても音が聞くことができます。工夫次第で「物体が振動すると音が出る」ことを実感するのに良い教材になるかもしれません。電源は単4電池4本かACアダプター(別売り)です。


「気仙沼唐桑での漁業支援と女川・石巻・奥松島宮戸島を歩く」・・・・・・堀

  1.  東北でボランティア活動の傍らに撮影した写真の数々を解説付きでプロジェクターで見せていただきました。

  2.  初日は「森は海の恋人」で有名なカキ養殖用の道具置き場が地盤沈下して池になり、アサリが取れるようになった場所でした。この日はこの付近の瓦礫の撤去などを手伝ったそうです。

  3.  2日目は紐に牡蠣をつけて筏に吊るす作業を行ったそうです。海上でいろいろと説明をしてくださったそうです。想像したよりも事細かに解説してくださったそうで「カメラを陸に置いてきたのが残念!」とのことでした。

  4.  女川町の町づくりの最大の特徴は、これからの町を担う若い人たちに任せたことだそうです。「50代は手伝うけど口は出さない、60代は口も手も出さない。」というのが約束なのだそうです。

  5.  鷹取さんから、日和山(ひよりやま)から旧北上川を見ると「なぜこんなところに」というところに大きな病院が作ってある、との指摘がありました。鈴木さんがおっしゃるには、その日和山から太平洋を見ると沖の方に潮目が見えるのだそうです。


「小学校からの力学」・・・阿久津

  1.  「振り子」や「てこ」は小学校で学んだ後は、高校3年の4単位の「物理」を選択しないと発展を学ぶ機会はありません。4単位の「物理」は、多くの学校では理系の大学に進学する人向けの科目ですから、多くの人たちは「振り子」や「てこ」については小学校レベルより上のことは学ばないことになっています。

  2.  阿久津さんは、以前久保田さんが示した提案を基に、高校では「加速度と運動方程式から熱力学第2法則まで」を学ばせたいと言います。

  3. すると、中学校卒業までに静力学とエネルギーの定性的なところまでを終わらせてほしい、と主張されました。また、小学校では以前「力と道具」で弾性を扱っていた時期もあることを紹介しました。

  4. 堀さんから「重さはものの量をあらわす」とあるが、体積についてはどう扱うか、という質問がありました。初歩的には体積はものの量をあらわす、としてもよいかもしれないが、体積は同じ物質でも温度によっても体積が変化するので「重さは・・・」としたそうです。岩波映画の『ものとその重さ』では、冒頭にジュースを凍らせて体積が増える様子から始まっていることを思い出しました。

  5. 鈴木さんから、小学校での様々な力学体験と中学校以降の授業内容とはどのように関係するのか、という質問がありました。阿久津さんは「これをやれば物理がわかる」ということはないが、振動や弾性などを中心にいろいろなことを体験させて欲しいという答えでした。

  6. 鷹取さんからは、久保田さんの提案と現状の違いがわかるような一覧表があるとわかりやすいし、それを基に学年別の提案をして欲しい。という要望がありました。阿久津さんは、久保田さんの案は土台としては良いが、中3までに電磁波が入っているなど、詰め込み気味にも思えるので、検討の必要があるとの意見を持っているそうです。

  7. また、電気や光などの単元については、まだ煮詰まっていないそうなので、今後の提案を待ちたいと思います。


理科教室(5月号)』を読んで・・・・小川

  1.  明星の大沼さんの「動物と食べ物」に関して、小川さんは「化学変化としての呼吸は小学校では難しい。中1でも難しかった。」と発言がありました。

  2.  中1で原子を学ばないと呼吸や光合成は学べないので、中1で化学をやりたいが、どこまでやるかは今後の検討が必要と、今後の課題が浮き彫りになりました。

  3.  伊藤さんは「粒子論的物質観(分子・原子概念)を発達させる中学校3年間の授業」の中で「分子から始める」か「原子から始めるか」に関して、科協教内で論争があったことを紹介しています。小川さんはレポートの中で、そのあたりの論争をもう少し詳しく紹介して欲しかったと述べています。鷹取さんから「水の分子」というよりは「原子でできている」と言っている時代もあったことが紹介されました。

  4. 石川さんからは、昔は電流を学んでから化学をやっていたので、電子を理解して化学を学べたが、現在は化学の後に電流をやるので化学で電子を扱いづらい、という発言がありました。

  5.  野末さん(埼玉)の「小学校2年 タンポポ—説明文を読んで自然にはたらきかける—」に関連して、鷹取さんから「根が深くてびっくりした」でよいのか、という指摘がありました。タンポポは多年草なので、当たり前と言えば当たり前のことです。また、低学年では、形態だけに捉われるのではなく、一粒の種からたくさんの種ができ、その一粒一粒から更にたくさんの種ができる、ということがわかることを大切にしてほしいので、タンポポはたくさんの花の集まりである、という形態だけを強調することはやめたほうがよい、と発言がありました。

  6. 堀さんからは、タンポポで根っこ堀りをしたのなら、他の植物でもやることで種類による特徴が見えてくるので、やってみると良いのではないかと、発言がありました。