初参加者の声
 

教科を越えた話し合い


 初めてこのサークルに参加させて頂きました。今回は主に物理の内容で、私は生物が専門なので、どうかなと感じていましたが、それは杞憂でした。議論内容から抽出されることは、

教科を越えた内容だったからです。


 今回のサークルで、大きく3つのことに気づかされました。

 1つは、何を教えるか以前に、目の前の生徒がこれまで何をどのように学んできたのかを意識することが大切であるということです。例えば、物理で「速さ」を教えていく際に問題になることの1つに、生徒たちが算数や数学の中で、速さを変化しないものとして問題を解いて来たことがあるそうです。しかし、現実的には(瞬間の)速さは常に変化している。このギャップをまず埋めてあげることが重要とのことでした。こういった意識を教師がしなければ、生徒の立場に立った授業はできないと感じました。

 2つ目は、授業づくりをするうえで今悩んでいることが、以前にも活発に議論されていた可能性があるということです。今回の内容ですと、瞬間の速さをどう教えるかの議論は、何十年も前に活発に議論されたことがあるとのことでした。あまり昔のものですと、当時の資料が入手できないものもあるかと思いますが、教え方が難しいテーマは、今も昔も変わらない部分があると思いますので、過去の理科系雑誌等を当たってみることは、非常に重要であると感じました。

 3つ目は、「教師用の指導書」についてです。私自身、ほぼ目を通した覚えがないものでした。しかし、じっくり読む時間の有無や好き嫌いによらず、目を通しておくべきものであると教えて頂きました。

 このサークルに参加すると、自分がこれから何をやるべきかが見えてきます。逆に言えば、それは大変なことかもしれません。でも、自分1人では気づけない多くの視点を、このサークルは教えてくれます。

【非常勤講師】



現場で教えていないとわからない話が聞ける 


 今回初めて理科サークルの定例会に参加させて頂き、たいへん有意義な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。


 私は現在、大学院に所属しており、来年度から理科の教員として現場に立つ予定です。今回、この定例会に参加させていただいたのは、大学の授業でMさんに紹介していただいたことがきっかけでした。現職の先生方がどのように理科について話し合っているのか興味があり、今後の教員人生の参考になるに違いないと思い、参加させて頂きました。今回の定例会では私以外に4人の先生方がいらっしゃり、初めて参加した私にも温かく声をかけていただきました。現役の先生だけでなく、定年で現役を退いた方もいらっしゃり、貴重なお話を伺うこともできました。定例会は約2時間の間行われ、ウガンダ訪問時の自然観察動画や作用反作用の授業実践、『理科教室』という雑誌の感想の3点について議論しました。


 どの話もこのような会でないと聞く機会がないような話でした。とくに作用反作用の授業実践では、理科の教え方についてさまざまな考察が話し合われました。実際に現場で教えていないと考えないような高度な内容であり、正直、私は話し合いについていくことができず、必死に内容を理解できるように考えることで精いっぱいでした。将来的にこの話に参加できるレベルについていくことができるように、日々、勉強していきたいという思いを強く持つことができました。また、理科の授業時に子どもに考えさせる授業展開をするためには、当たり前ですが、まずは私自身がしっかりと考えなければならないと再認識できました。


 今回の定例会に参加させて頂き、授業を組み立てる上でどのようなことを考えなければいけないのか、多少ですが気づくことができました。また、現場で得られるさまざまな考えも聞くことができ、それらを参考にして来る教員生活に向けてしっかりと準備をしていきたいです。またお伺いするかとは思いますが、その際にはよろしくお願い致します。

     【学生】


「何を、どこまで、どう教えるか」を考える 


 この部屋には、長年「教える」立場にいらっしゃる方々の熱意があふれていました。皆さんは、ある内容を学ぶ学齢や社会的背景を念頭に置き、何をどこまでどう教えるかについて、骨身を削り考えていらっしゃるようでした。そして、今現在、またはついこの前まで「教わる」立場にいらした方々の、真摯なまなざしもありました。

 わたしはといえば、ある課題について、みなさんが問題としている意味さえもわからないというのが正直なところです。しかしこの日は、お話から振り落とされないようにしがみつき、後で勉強し直すための手掛かりを拾おうと必死でした。

 まずは、みなさんがなぜその点を疑問視するのか、議論していらっしゃる内容を理解できるようになりたい。そしてよりよい学びを一緒に考えられるようになりたい。果てしない目標ですが、そのことが、子どもたちが自らの経験や得た情報と学習とを連携し、理解を深めて、よりよく生きていくことにつながると思ったからです。

 わたしはこの春から、44年の人生で初めて、講師として中学校理科を教える立場に就かせていただきます。だいぶ薹のたった新人ですが、この時に、先輩方が学びへの情熱の火を灯し続けていらっしゃるこちらのサークルに出逢えたことは、とても幸せだと感じています。


 また、私にとっては少し別の重みを持つ体験もありました。それについても述べさせていただきます。

 この日の例会はまず、初参加の人間のために、サークルのみなさん全ての自己紹介から始まりました。新しい人間がひとりで前に立ち自己紹介するという形ではなく、すでにメンバーである皆さんとの並列でごあいさつするのです。これには深い感動を覚えました。

 このような自己紹介は、わたしの記憶の中では初めてです。自分の順番になり、現在の職種についてのご質問もいただきました。わたしの回答はうまくありませんでしたが、その方が聞いて興味を持ってくださったことが伝わって来ますので、あたふたしながらもうれしいものです。そして、この機会にわたしは、みなさんのお名前やどのような立場にいらっしゃるのかを、落ち着いて知ることができました。この自己紹介は、今後のわたしの生活の中にぜひ取り入れさせていただこうと思った、とてもあたたかいおもてなしでした。

 また、お話の最中には、どんどん質問をしたほうがよいとも勧めていただきました。私自身は何を質問したらよいのかもわからないという情けなさに終始したものの、みなさんが門戸を開いてくださる思いでいらっしゃるのを感じて、本当にありがたく思いました。

 

 これから自分が授業をするにあたり、こうして受け入れていただき学び続けることは、子どもたち側の目線に立つことにもつながると思っています。こちらのサークルでのお話のように、常に問題意識を持ち、相互に学びあう場を作れるようになりたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

【小学校授業支援員】


生徒たちが、もっと知識を広げたいと思える授業 


 今回,初めて理科サークルの定例会に参加させていただきました。はじめに,参加しようと思ったきっかけは,大学の教職の授業でMさんが講演をしてくださり,中央沿線理科サークルについて紹介していただいたことです。来年度教職に就くにあたって,教師になるためにしっかり勉強したいと思い,参加を決めました。大学での教職の授業や,アルバイトでの塾講師の経験など,理科を教えるということは少し経験していましたが,学校での授業はそれとは異なり,全く知らないことを教えるというイメージが強かったため,不安や心配などもありました。ですが,今回参加させていただいた例会を通して,貴重な経験をさせていただくことができたと思っています。


 まず,自分自身が理科を楽しむことができました。隕石を手にし,これは地球上では作られない,宇宙でできたものだ,と想像するだけで素敵だなと思いました。また,特に印象に残っているのは,放射線量の測定実験です。なかなか見る機会の少ない放射線源である鉱石を見ることができただけでもワクワクしましたが,放射線の様子を目で見ることができ,更に楽しく思えました。このような楽しさを生徒と一緒に体験していけるような理科の授業をしていきたいと思いました。また,放射線がうまく見えるようにするために様々な工夫を皆で考えたことも理科の楽しさの一つであると感じました。色々な条件,環境,性質から考えるということは,問題集を解く時にやることではありますが,実際に目の前にある物で考えたことを実践することが理科への興味を更に引き出す要因になると思いました。そして,放射線を曲げるためには電磁気学の知識を用いてどうすればよいか,など,原子物理に留まらず様々な分野にまで議論が発展したことも,生徒たちがもっと広く知識を付けたいと思えるようなきっかけになると思いました。

 次に,授業の進め方のポイントについて勉強になりました。初歩的なことかもしれませんが,教師が授業を一方的にするのではなく,生徒と一緒に考え,気づいていけるような授業展開をしていきたいと思うことができました。教育実習の中で,演習問題を解くという時間が一番難しく感じ,どうすれば生徒が分かるのだろうかと自分自身の中で課題となっていたのですが,私が教えるのではなくて,考え方,気づき方をサポートできるようになりたいと感じるようになりました。また,経験豊富な先生方の話をお聞きすることができ,それを通して生徒の気づきにくい点,気づきやすい点,勘違いしやすい所などを知る事もできました。これは本当に時間をかけなければ得られないものなので,大変貴重なお話を聞くことができたと思っています。


 もちろん,たった1回では楽しさを分かり切れていないと思いますし,授業がすぐに上手にできるなどということも無いと思います。ですが,今回参加させていただいたことで,また自分自身新たな視点を持って勉強をしていきたいと思うようになりました。この例会をきっかけに自分自身も色々なことに興味を持ち,理科の楽しさを一緒に体験していけるような教師になれるよう,勉強を続けていきたいと思います。ありがとうございました。

【学生】


若い教師から年配者まで集まる貴重な場所 


 11月17日に中央沿線理科サークルの勉強会にお邪魔しました。きっかけはMさんが農工大の教職の授業に講演に来てくださったことでした。Mさんの作用・反作用の実演授業は大学生の僕らでも「理解しているつもりで実は理解していなかった」原理についてフィルムケース等を用いた実験を用いながらわかりやすく生徒の好奇心を刺激しながら進める授業で、非常に興味を惹かれるものでした。その後、講演会後にMさんと飲みに行く機会があり、その場で中央沿線理科サークルの話を詳しくお聞きしました。そこで興味を持ち、同じく教職の授業をとっている友人に誘われたこともあり、今回の勉強会に参加しました。


 まず、勉強会では若い教師の方から年配の方まで年齢層が非常に広かったことに驚きました。その道40年以上の方々から直接アドバイスをいただく機会はなかなか普通の学校生活ではないと思うので、貴重な場だなと思いました。またそれだけでなく、小学校教師の方なども見られ、小中高の学習の流れを見通した意見の交換もできるのが非常に勉強になるなと思いました。


 勉強会の内容では、Aさんの小学校6年間の物理分野の学習内容をまとめた内容の発表が議論も白熱して面白かったです。特に小学校教育では子供たちが理科教育の入り口として入りやすいように体験・実践型の学習を軸に据えていることもあり、子供たちの興味を惹きつけ、かつ学習の糧となるラインの線引きについての議論も行われ、参加していて楽しかったです。中高の物理の学習ではどうしても座学が中心になってしまう部分もあり、小学校教育の実験をもとに物理現象を感覚的に理解する、といったアイデアは新鮮でもありました。


 また、Tさんの自然と社会についての発表も興味深かったです。どちらかといえば地学・気象論.地学教育論に近い内容ではありましたが、年月をかけて調べたであろう各年ごとの気象データは圧巻の一言でした。生徒に教えるためには教科書の学習内容だけでなく、自らより内容を深めて調べていかなければいけないということを改めて思いました。


 勉強会後は忘年会を兼ねた食事会にも参加させていただきました。和気藹々としながらも、各々学校教育について話し合うといったこともあり、非常に雰囲気の良い食事会でした。Mさんのピザ窯製作秘話が面白かったです。

 友人に誘われて行った勉強会ではありましたが、理科教育について自身の見識を深めることができ、非常に自分のためになる勉強会でした。また機会があれば、新年の勉強会にもぜひ参加したいと思いました。またよろしくおねがいします。

             【学生】


自分も意見して議論に加わることが大切 


 今回はじめて参加しました。現職の教員,元教員の方々のなかに学生が一人という環境に非常に緊張しました。どんなことをするのか,どのくらいの人数なのかもわからず,発表者と聴衆によるプレゼンのようなものを想像していたため,まず人数に驚きました。他のサークルなどがあるとはいえ,中央線沿線でこれだけなのか!という印象でした。また,発表の形態も,もっと固いものを想像していたため意外でしたが,意見を出し合い議論をしていくのなら机を囲んだ話し合いのほうが適していると思いました。また,自分の認識の違いもわかりました。先生方の発表を聴いて教わるという講義を受けるような姿勢ではなく。自分も意見をすること,議論に加わることが大切だと感じました。


 教員のサークルなどに参加したのは初めてでしたが,話し合いを通じて各々の方の得意分野や知識を持ち寄りながら意見を出し合い,指導を改善していくことができる,そのような場所があることがとても重要に思えました。私は中学生の学習塾の講師をしており,教材用に2,3点,簡易的な実験器具を作っているのですが,その器具に対しての意見や間違いを指摘されることはなく,自分で考え調べるだけだったのでとても不安でした。そのため,中央線沿線理科サークルのように,意見を出し合える場はとてもいいと思いました。これから積極的に参加するつもりですのでどうぞよろしくお願いします。

               【学生】


わかる授業のための工夫に取り組みたい


 今回、理科サークルに初めて参加しました。私の専門である物理以外の内容についても深く考える機会を得ることができ、とても有意義に感じました。

 津波が襲ってくる様子を撮影した緊迫感のある動画を見ました。災害の悲惨さと怖さを感じるとともに、津波に対して防災の意識を日ごろから高く持つべきだと実感しました。高い意識を持つためにも、現場に赴き実際に現地の人の声を聞くことの大切さを伝えていきたいです。

 溶解についてでは、児童の興味関心をうまく引き出しながら知識を習得することの大切さを学びました。ルーペで結晶の構造を見せることで分子同士に働く力により、綺麗に整理することを説明するための導入にしているのは、分かりやすかったです。

 作用反作用についてでは、力学台車と磁石の引力を使って力が作用するときは必ずペアになることを伝えるための案について話し合いました。作用反作用については誤概念を持っている生徒が多数いると考えられます。鉄が磁石に引かれる力と、磁石が鉄に引かれる力の大きさが同じであることを演示実験で示すのは効果的であると感じました。ミクロであったり、見えない力を視覚化する工夫はやりがいがあるのでサークル等を通して積極的に取り組んでいきたいです。

 今後とも、宜しくお願いします。

                  【高等学校教員】


サークルで実践をたくさん学びたい!


 授業の内容をよりよいものにしたり、教材研究をしたりしたかったので、近くに理科サークルがあればぜひ参加しようと思っていました。そこでインターネットで調べていたのですが、知人からも紹介があり、はじめて中央沿線理科サークルに参加させていただきました。

 実際参加してみて、隕石のでき方や種類を、実物を交えて説明してもらえたので、納得できました。比べてみると、確かに宇宙のでき方と繋がっているんだと納得できました。

 家に帰って、今また資料を読み返しています。そして、改めて、「皆さんに甘えて、いろんな実践を教えてもらおう!!」と思いました。まだまだ未熟なのでたくさん吸収させて頂ければと思っています。よろしくお願いします。 

              【中学校教員】


横のつながりでスキルを共有 


 中央沿線理科サークルをインターネットで知り、参加しました。

 はじめは雰囲気がわからず不安でしたが、理科だけでなく数学の講座もあり、あっという間に時間が過ぎました。

 ブラウン運動の講座は、実験方法も簡単でわかりやすく、生徒が書いたノートには「忘れられない授業」と書かれていて、生き生きとした授業の様子が想像できました。あらためて、受身の授業でなく生徒参加の授業の大切さを感じるとともに、こんな授業ができるスキルを身につけたいと思いました。

 昨年、理科の講師を始めた時は、参考書や本を読んで自分に知識を詰め込んでいましたが、一人では体験も少なく頭打ちになりました。同じ中学の先生に「理科は横のつながりが大事。自分一人ではスキルアップできない。皆でノウハウを共有するべきだ。」と教わったことがあり、今回サークルに参加して、私にも横のつながりができつつあると希望が持てました。

 ノウハウを提供していただくばかりになりそうですが、できる限り参加したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【中学理科講師】


サークルで教材や技術を学びたい!


 私は今年度から教員になりました。そのため経験が浅く、生徒にわかりやすい教材を作ることに日々苦労しています。『中央沿線理科サークル』には何か授業で使えるような教材や技術を学べたらと思い参加しました。

 この研修会に参加して最も強く感じたことは、非常に『現実的』であるということでした。今回の研修会では実際にマダガスカルに行って撮ってきた猿や自然の写真・映像を見せて頂いたり、実物の隕石や隕鉄を実際にルーペで観察し、その隕石や隕鉄についてのお話をして頂いたりしました。私は専門が化学なので猿についても隕石にも詳しくありませんが、わくわくしながら勉強させて頂きました。やはり、生徒にも見たり触れたりさせることで、関心を引きつけて授業を行うことは大切だということを、身をもって体験させて頂きました。

 実際に行っている授業についての協議も行われました。ベースになる授業があり、それを改善するために協議を行っていくというスタイルは、具体的でかつ現実的で参考になる部分が多くありました。また校種も専門も異なる方が集まっているので自分が思いもよらないようなものの見方があり、参考になることばかりでした。 

  【高等学校教員】

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