羽村の祭ばやし保存連合会
設立趣意


羽村市の各地域に伝わる祭囃子は、古くは江戸時代末期に隣接村などの囃子の名人を師匠として、村の有志が苦心の末その技術を習得し、神田流や重松流が各地域の祭囃子として、戦後期の衰退を経験しながら現在に受け継がれてきております。
 こうした長い歴史の中で、その保存・伝承に尽力された先人の功績は、誠に多大なものがあり、ここに深く敬意を表するものであります。
 しかしながら、最近における各地域保存活動の状況は、後継者育成問題などをはじめとする諸問題が山積しており、各々その対策に苦慮しているのが実情であります。
 私たちは、長い歴史を持つ貴重な祭囃子を、羽村市に育った郷土芸能としてとらえ、その保存と振興に労苦を惜しまず、永く後世に伝えていかなければならないと思っております。
 こうした時にあたり、各団体の総意により、各地域の祭囃子を「羽村の祭ばやし」として総称し、連合会の組織をもってこれら共通課題の解決にあたり、さらに保存振興活動の推進力の要とすることを目的として、関係各位のご協力を得て、ここに「羽村の祭ばやし保存連合会」を設立するものであります。


          昭和59年5月27日 
羽村の祭ばやし保存連合会