09’2’25
ネットの世界はバーチャルリアリティーであると言われる。
確かに、「親しみ」を感じていても、実は相手を良く知っているわけではなく、あくまでも自分の中で勝手に作り上げたイメージが元になってのお付き合いである。 「親しみ」を感じるのは、つまりは、勝手に描いたイメージが、自分とは気の合う人になっているからである。 もちろん、そんなお付き合いでも長く続いている間には、ある程度の理解は可能だから、イメージ通りの一面もある人ではあるのだろう。
私は原則として、ネットフレンドとのお付き合いはネットの上だけで、と考えている。
何しろ、親しい友達から、「第一印象はすごく悪かった」と聞かされているので、「あるイメージ」を持つ方とお会いするのは、「がっかりさせるだけ」と思うからである。
「人見知り」の強い性格が、年を取っても一向に改善されないのだ。 したがって、オフ会なるものに参加する気もない。
ネットフレンドと「会って良かった」と思えるケースはどのくらいあるものだろうか。
一度だけ強く望まれる方とお会いしたことがあるが、この方にはイメージとの差を感じることはなかった。 幸いなことに、昨年秋にも再度お会いして、楽しい時間をすごすこともできたのだった。 しかし、さっぱりした行動派の彼女でさえも、会った人が「イメージと違っていた」ことはあるらしい。 私の場合がどうだったのかは聞いていない。
ある日突然ご縁の切れることもあり得ると、「その覚悟」を秘めておかないと、むなしい思いをすることもあるのが、この世界でのお付き合いだろう。
個人的なことをメールでやりとりしたような場合には、特に親しみを感じるが、それでも、「それっきり」の例もあった。
しかし、それぞれの地域の習慣などを教えていただいたり、季節の違いをを聞かせていただいたり、「私の作ったイメージを持つお友達」とのお付き合いもなかなか楽しいものである。 私の場合、良識のある方たちばかりなので、よく耳にする不愉快な出来事には、今のところ無縁である。 そして何よりも、「ネット」と言う共通の趣味があるので、参考にさせていただいたり、安心していられる面がある。
いつかは必ず訪れる「サイトを閉じる日」。 できることならば、皆さんに一言お礼を申し上げてからと思っている私ではあるが、これは、息子たちにしっかり頼んでおかなくてはいけないことなのかもしれない。