07’1’12
初めて乗った私が最も気になったのは、七人がけの座席に手すりが二本付いていたことだった。 両端から二人分の席のところについていた。 地下鉄だったかにもこのスタイルがあったが、これは何のためなのかと、気になるのである。
こうすると、座席から立ち上がるときに手すりのない人は真ん中の一人だけだから、高齢化社会に配慮した結果なのだろうか。 年を重ねた人には、立ち上がるときにつかまるところがある方が楽なのは確かだろう。 それならばいいのだが、この手すりのあることで、「七人がけ」が守られるから、というのかもしれないとも思うのだ。
七人がけの座席に六人しか座っていないことは良くある。 しかし、ほぼいっぱいに座っていれば、「六人だから詰めてください」とは言いにくい。
座席の背もたれ部分には色の違うところがあって、その前に一人ずつ座る仕組みになっているのだろうが、これは完全に無視されている。
優先席を設けなければ、社会の弱者は座れず、手すりで否応なしに座れるように仕切らなければ、七人がけが守れない。 この現実は、まことに情けないことだと思うが、一方では、あの席に七人は根本的に無理だとも思う。
痩せ型人間ばかりではない。 恰幅のいい人も多い時代である。 その上、冬はダウンコートを着たりしているから、七人を座らせるにはかなりの無理がある。 その根本的な部分にも目を向けてほしいものである。
女性や高齢者への配慮を前面に押し出しているJRだが、「乗客への配慮」と言う点では”イマイチ”かなと、考えながらの初乗りだった。