02’11’8
夕方五時半ごろのことでした。今の時期、外はもう真っ暗です。
台所の窓が突然赤くなりました。外で「赤色灯」がくるくる回っている様子です。窓を明けてみると家の前にパトカーが停まっているのです。しばらく停まったままなので気になって表へ出てみました。
警官がいたので「何かあったのですか」と尋ねたところ、「駐車についての苦情で来たのですが、あのあたりにいつも車が停まってるのですか」と逆に聞かれました。「そうですね。車をとめるとすればあそこですが、いつもかどうか・・」と答えましたが、そこには何もありませんでした。
この道は一方通行ですが、多摩川の堤防へのおりくちになっているそこだけは少し道幅が広いのです。駐車禁止の斜線もひかれ、「駐車禁止・レッカー移動します」の看板も立っていますが、ちょっと車を停めるには便利な場所であるのも事実です。違反には違いないのですが、そこに車があっても実害を受ける人はいないと思われます。
ただどうしても目をつぶれない人がいるらしいのです。赤ランプが回り、私たちの話し声も聞こえたでしょうに誰も出て来ません。「面倒なことには関わりたくない」人が多いのかも知れません。
人間も年を重ねると丸くなるように言われますが、私はむしろ逆だと思っています。五十歳過ぎると我慢がしにくくなるのではないでしょうか。自分自身のことを考えてもそんな風に思えます。
この近所は年配の人が多く、一方通行を逆走してくる車にはみなストップをかけたい人もいますし、違法駐車を絶対に許せない人もいると見えます。
釣りにでも来た人が停めていたのでしょう。 普段余り気にしていない私は、わざわざパトカーを呼ぶほどのことかなと思いながら家に入りました。しかし、私のように「まあ、いいか」というのもいけないのかなとも考えます。間もなくパトカーは帰って行きました。