JR西日本  113系編
 
  JR嵯峨野線でよく見られたのがワンマン化改造を行った湘南色の113系。2009年3月お昼前のノンビリとした時間に6両編成で京都駅に到着しました。

本来折り返しは短く、すぐに乗客で埋まってしまうのが嵯峨野線。しかしこの時は先に別の普通列車が発車するとの事で、こちらはガラーン。

特徴的な2両編成を中心に取材を始めるのでした。
 

 


車内全景です。もともと中間車を改造しただけに、改造時にあえてワンマン化を意識している点は113系の中でも特異な存在と言えるでしょう。それが特に現れる部分は乗務員室周りですが、この通りドア脇の整理券発行機も目立つ位置に設けてあります。

さて、この車両の取材中は一つ大きな問題点を抱えていました。
それは(高)が乗る予定の東京行き高速バスの発車時間が迫っていたのです。
あまり長居はできない。しかし、次に京都に降り立つ日がいつかはわからない。
千載一遇のチャンスを放棄する訳にはいかない。時計と周りの空気と車内との勝負になっていきます。

 
2両編成なので車端部もトイレの有無を含めて無事撮影。
このあたりから、嫌な予感が漂ってきます…。

こちらが特徴的な乗務員室との仕切り。横長の窓と独特の仕切り窓が113系っぽく無いですが、もう一つ、乗務員室とドアの間に座席がありません。ここがこのワンマン車の大きな特徴で、運賃箱の「広場」を作らなくて済むよう空間をうまくやり繰りしたのです。

さて、このあたりで皆さんにも「嫌な予感」がわかってきたのではないでしょうか…
ヒントはオンタイムのコンテンツではほぼ漏れた事が無い「アレ」が……


広場を作らなかった分は乗務員室背後のロングシートを通常の2人掛けから3人掛けに増やしています。あとの1人分はワンマン機器スペースに充てたと考えるのが自然でしょう。
113系のドア〜ドア間配置ではまずありえない構成もワンマン車だからできることです。


さて、そろそろバスの発車時間も迫ってきています。もう行かないと間に合いません。
あと一ヶ所撮ればコンテンツが作れるだけの材料は揃うのですが、もう時間がありません。
後ろ髪引かれる思いで京都駅33番ホームを後に、高速バス乗り場へと向かったのでした。


さて、私がこの時に撮れなかった物、それは…



側ドアです。





だって、両側とも開きっぱなしなんだもん(涙)

113系のドア、実はコンクリ打ちっ放しでした〜 ならこの画像で良いのですが…
残念ながら、非常に残念ながら取材中にドアが閉まる事はなかったのでした…。


この春、嵯峨野線から113系は撤退しました。
この車両はいったい、どこへ…。
 
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