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汎用ドライバーボード

 モータやリレーの駆動に使える4Ch汎用ドライバーボード(ブレッドボード)を作成し、
そのうちの3
Chを使って3BLDCモータを駆動しました。制御はマイコン(MC56F8013)で行い、
内蔵の6
ChPWMモジュールで3相波形を生成しています。
以下、概要を紹介します。

1.構成

2.概要
マイコン制御による汎用ドライバーボード
制御基板:16ビットDSC MC56F8013
DEMO
ドライバー基板:パワーMosTr-Hブリッジ出力4Ch最大電圧40V、最大電流20A
電源電圧:
(Vm )24V、(Vcc12VLogic共通)
使用モータ:モータ回転数:約〜2000rpm(最大2500rpm日本サーボ梶@FY6S 3相ブラシレスモータ(ホールセンサ付き)
駆動方法:
3120°通電 PWMによる速度制御
プログラム開発ツール:フリースケール社
CW無償版プログラム
言語、容量:
C言語、4104バイト
プログラムのダウンロード、デバッグ:パラレルポート
to JTAG

 3.実験基板
汎用ドライバーボードの写真(モータ駆動時の端子配置)を下図に示します。
右上の黒い四角(リレー)と電流センス抵抗は使用していません。

 




4.3BLDCモータの速度制御

速度制御のインターフェイスとしては、押しボタンスイッチ(Irq2)を押すごとに速度を約5%づつアップさせ、
最大速度(回転数)になったら5%づつダウンさせます。

速度制御処理は、ホールセンサからの信号(Hu,v,w)間隔をマイコン内蔵タイマーでカウントして
計算したモータの実際速度と、押しボタンスイッチ入力からの要求速度をともに
PIコントローラ(ソフトウエアライブラリ)
入力してその差分を計算し、これを内蔵
PWMモジュールでPWM変換(=電圧=指示速度)して
モータのステータ巻線各相(
PhaseA,B,C)に印加します。
モータの回転速度はステータ巻線の電圧に比例します。
つまり要求速度と実際速度が一致するように電圧フィードバックループを構成しています。

一方、モータを回転させるためには、ロータの現在位置に対応して適切な駆動波形(図の120°ずれた3相電圧)を
ステータ巻線各相に与える必要があります。ロータの現在位置は各ホールセンサの割り込み信号によって判別し、
ステータへの駆動パターンをあらかじめ用意した配列から読み出して印加しています。
起動時には回転方向を決めるためのシーケンスをプログラムで生成し、
希望の回転方向になるように制御しています。



ホールセンサー出力とステータ各相の波形

 


日本サーボ()3BLDCモータ FY6S6


5.その他

実際のモータ駆動に際しては過電圧、過電流、過温度、などの対策が必要となりますが
今回の回路、プログラムではこのような対策はしてありません。
以上の実験に基づき汎用ドライバーボードとしてプリント基板化したのが次の写真です。
今後この基板を利用してPCからの制御、パルスモータ、アクチュエータ、などの駆動を考えています。



以上



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