TDCの電子回路実験室にようこそ!
DCDCコンバータと太陽電池、2次電池、照明用LEDを組合わせたソーラコントローラを検討しています。
似たような製品が市販されているので、DCDCコンバータをどのように使っているのか、いないのかを調べるため
手回し発電機とソーラーライトなどの解析をして見ました。
手回し発電機の解析
回路は以下のようになっていてシンプルです!
発電機は直流モータ、電池はニッケル水素電池で80mAh*3、
照明用は白色LED3個パラ、を使っています。
モータ発電機で発電した交流を整流して2次電池にそのまま、
つまり電圧制御も電流制御もすることなく、充電しています。
発電機のハンドルを速く回すとLEDの電圧が 3.5V程度になり、非常に明るく点灯します。
説明書では1分間の発電で10分以上点灯する、となっていますが1分間早廻しするのはかなり大変です。
しかしこのような簡単な構成でそれなりに実用になるものが、安く、できていることに感心させられます。
ニッケル水素電池3本(1.2V*3=3.6V)と白色LED(Vf≒3.5V)は、
直結して点灯できるので、なかなかいい組み合わせだと思います。
回路図1 写真1
ソーラーライトの解析
ソーラーライトは太陽電池で発生した電力を2次電池に貯め、夜間にライトとして利用するものです。
手元にあった2種類を解析して見ました。
ひとつ(写真2)は2次電池1個(1.2V600mAh)から昇圧してLEDを駆動し、
他(写真3)は1.2Vのものを2個(2.4V)にして使っていますが、やはり昇圧していました。
いずれも小さなインダクタを使って専用?のICで制御しているようです。
写真2は8ピン、写真3は樹脂封じのパッケージになっています。
太陽電池からの発電(電流)は逆流防止のダイオードひとつ介して電池に流し込んでいます。
過充電、過電流防止、外来サージ対策、などは見当たらず、
売価1000円前後の価格では難しいし、そもそもこの程度の回路、用途では
必要性が薄いということでしょう。
写真2
写真3
センサーライトの解析
センサーライトは人感センサーが付き、人が近づいたときだけ照明するものです。
販売価格が4千円前後のもので、人感センサー用増幅回路、20pin制御用専用IC、照明用白色LED、
パワートランジスタなどが搭載されています。
白色LEDは1.5Wパワーのものを使い、電池(この場合乾電池)も単2型で容量の大きいものを使っています。
パワートランジスタはパワーLEDと直列になっており、
電流制御をしているようです。
人感センサーは焦電型で、専用のフレネルレンズドームに入れて検出する構造になっています。
ほかに明暗センサーとしてCdsがあり、明暗のレベルはボリュームで可変になっています。
以上いずれもLEDの駆動や2次電池の充電にDCDCコンバータは使ってないことが分かりました。
コスト、機能の面で過剰のようです。