「1 高峰山天寧寺」

東京都青梅市根ヶ布。曹洞宗梅華林高峯山天寧寺御本山は永平寺です。天寧寺は高峯山と号し、曹洞宗永平寺に属する関東地区の名刹である。寺の創立は寺伝によれば、天慶年間(九三八〜九四六)に平将門の開創であって、高峯寺と称し、顕密兼修道場であった。其後兵火に罹り、堂宇は焼き尽され廃寺となったが、文亀年間(一五〇一〜〇四)、此地の領主将門の後胤三田弾正平政宗の帰依によって、曹洞宗甲斐国中山広厳院(寛正元年(一四六〇)古屋対馬守の開基)の末寺として伽藍が再興され(第一期)、開山第一世として、広厳院第二世一華文英和尚が招請された。以来礼学盛んにして曹洞の宗風を宣揚し、参学の徒が四方より集まった。当時後柏原天皇は、当寺開山和尚に深く帰依し、永正三年(一五〇六)、勅して紫衣ならび神獄通竜禅師の号を賜った。また、詔勅して天下の安寧と改称して山を高峯と号した。




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