1. マダガスカルの自然(続き) 堀 雅敏
今月はアンタナナリブ郊外のムラマンガに向かう途中の私設動物園の映像。
パーソンカメレオン(世界最大のカメレオン)など。
マダガスカルのことが、佐藤完二さん持参の本「膨らむ地球」(星野通平著)に反プレートテクトニクスの立場から書いてある。
2.理科教室を読んで 鈴木綾子
歴史的には生産技術が先で、モノ作りなど試行錯誤の中で発達してきたものの上に科学という学問体系ができはじめたのではないか。しかし、電池や望遠鏡は科学の研究の中で、まず理論は抜きにして出来上がったと考えられる。
科学理論が技術の発展を促すという面も確かではあるが上のようなこともまた多い。
技術・工学などをどう扱うのか。小学校での理科工作、生物学教育における農学・林学の応用などはどうなのか。その関係を考えたい。
3.新潟県中越地震はなぜ起きたのか 佐藤完二
「地震学者と地質学者の対話」(東海大学出版会)の引用は面白い。
水平の力による逆断層という見方が多い(新聞報道は皆それ)が、完二さんは下からの力による陥没地形にできる垂直に近い断層である、という。その角度は水平の力であれば45度以上には決してならないのに、今回の推定角度は53度である。水平の力(プレートの力)先にありき、で説明しようとするからこうなるのだろう。共役断層の説明でも垂直の力で考えないと説明がつかない。理科教室9月号の主張に完二さんが書いている。
4.地域の地球科学の学習の保障 鷹取 健
新潟は油田地帯なのでボーリング調査が多数行われている。地盤沈下が激しい。もともと沖積平野で、泥田になりやすい場所を乾燥させて宅地、工場地帯にしている。新潟地震(1964年)でも液状化現象が起きている。
地質構造を取り上げて説明することは現在の中学校の教科書ではまったくない。40年前の教科書では細かく書かれている。
「新潟油田地帯」は新第三系、第四系の堆積盆地で3000m~10,000mに達する。この間ずっと沈降していた、と考えるより、海進が起き続けたと考えるのがよかろう。
「新潟の地質図」(1965年発行の「高校地学実習書」(新潟県地学教育研究会昭和43年発行)玄武岩が上がってくるときに上部にあった花崗岩などを溶かしながら来ると流紋岩などが同時に産する。マグマの分化ということでは説明できない。
フォッサマグナとか琵琶湖とか紀伊半島などの説明は南北方向の弱線で考える。
5.選択理科で骨格標本づくり 小川 郁
6.ウシガエルの骨格標本 鈴木綾子
(文責:小川郁)