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2005年11月へ

日時:1月27日(金)18時30分~21時

場所:本多公民館

参加者:阿久津、小川、酒巻、佐藤、鈴木まき子、鷹取、兵藤、堀、町田、吉村、鈴木綾子(文責)


1、 VTR「エクアドルの旅」から…堀さん

 大きな板根を持つ木やツメバケイ(爪羽鶏)など、エクアドルならではの生物をいろいろと紹介していただきました(記録が手薄ですみません)。


2、「佐藤さんの野菜と仕事」小学校3年社会科…鈴木まき子さん

 鈴木まき子さんは国分寺第9小学校時代に、国分寺市東恋ヶ窪にある佐藤農園と出会った。佐藤さんは野菜を育てるのがうまい、経営もうまい。鈴木さんは子どもたちに「人間はものを作り出すのにどのような営みをしているのか」を学んでもらいたいと考えて、早稲田実業小学校の子どもたちを佐藤さんに出会わせるという授業を行った。

 授業は次のような流れで行われた。1佐藤さんに見学で教えていただきたいことを書く。2佐藤農園の見学 3佐藤さんから学んだことを書く。4全員で一人一人が書いた文の読み合わせをする。授業時間は3時間。見学は2時間。

 鈴木さんがこの授業で特に子どもたちに考えてもらいたかったことは、佐藤さんは農業をやっていく上で土づくり、土を耕すということをとても大切に考えているが、それはなぜなのだろうかということ。そして、武蔵野の関東ローム(赤土)と畑の土を観察させて、両者はどのように違うか、畑の土は野菜が育つのにどのように都合よくなっているのかということを〔かだい〕として取り上げて子どもたちと考えていった。

〔かだい1〕赤土と佐藤さんの畑の土とでは何がどのようにちがうのだろうか。

〔かだい2〕使える土とはどのようになっていることをいうのでしょうか。佐藤さんはどのようにして使える土にしたのでしょうか。

〔かだい1〕に対する子どもの考え

・ 赤土は固くてごつごつしておりかたまりがある。顕微鏡でみるとカンラン石があった。

・ 畑の土はさらさらしていて粒が小さく、顕微鏡で見るとすきまがあり繊維のようなものが含まれていることもわかる。

・ 何年もかけて畑の土になるんだとわかりました。

〔かだい2〕に対する子どもの考え

・ 土の中にすきまがあることが大切だ。なぜなら土の中で使える土になるように働いてくれる虫たちが生きていくためにも、また根が呼吸するためにも空気が必要だから。それで、すきまができるように腐葉土と畑の土を良くまぜて佐藤さんはよく耕している。

・ 使える土とはようぶんがあって水はけがよく、根が呼吸しやすい土だと思います。

〈話し合われたこと〉

・ 土の中にはミミズやダンゴムシ、カブトムシの幼虫などの他、肉眼ではよく見えないようなトビムシやダニなどの小動物もいることを、ツルグレン装置を使えば確かめることができる。

・ 肥料についてはどのくらいやったのか?

・ 葉が虫によって食べられさらに腐って土になっていくという過程は本で読んだりダンゴムシや腐葉土の観察をしたりしたので、子どもたちはある程度わかったと思う。ただしそこに微生物も関与していることや微生物によって植物の肥料ができていくことなどは難しいので扱わなかった。

・ 赤土と黒土に牛乳を入れて、臭くなるかならないかを確かめるとおもしろい。

・ 土つくりについては、「植物が利用するための養分(肥料)が含まれた土を作る」ということよりも、「空気を含んだ土を耕すことで作る」ことの方が重視されているがそれで良いのだろうか。

・ 畑では、根菜や葉物を短期間で効率よく育て上げなければいけないので、土をうんと耕す必要があるのだろう。野生の植物の場合はふかふかの土壌を必ずしも必要とはしていない。

・ 社会科では様々な「ものづくり」を学ぶが、機械などを作るのと野菜や発酵食品を作るのとでは、大いに違うということがわかるといいと思う。

・ その点に関しては、子どもたちは学び取ったと思う。「佐藤さんは野菜が育っていくのを手伝っている」「土を耕すことが勝負」「いちいち手間ひまかけていない」などと書いている。


3「理科教室」12月号を読んで…町田さん

 町田さんが丁寧に読み込んで、資料をつくってきてくださった。資料参照のこと。

関連して、最近の中学生がグラフの横軸の目盛りがきちんと書けないこと、速さの単位はなぜ秒/mではなく、m/時、m/秒で表されるようになったのだろうかということが話題になった。

※ 堀さんが、シソ科の植物のシモバシラに冬季にできる“冬の華”の美しい写真(高尾山で撮ってきたもの)をみせてくださった。