2009年1月例会報告     過去の例会へ ホームへ../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/guo_quno_li_hui.html../zhong_yang_yan_xian_li_kesakuruHP/homu.htmlshapeimage_1_link_0shapeimage_1_link_1
 

2008年11月

参加者:鷹取・酒巻・小川・町田・堀(記録)

 教育現場への管理強化、増える形式的な報告、子どもたちを育てる視点のない、飾り言葉だけが並ぶ儀式的な“公開研究会”などなど。前向きな忙しさではなく、むなしさと疲労感のたまる教育現場。そんな影響もあるのでしょうか。ここのところサークルを実際にはじめることができる時刻も遅く、参加者も少なくなっています。

 科教協の都内20を超える理科サークルにあって、中央沿線理科サークルは小・中・高の教育実践が検討できる数少ないサークルです。少しずつでもまわりに声をかけ、輪を広げていきたいと思います。

1.予告・ビデオ「玉川上水の水路」……………………………………………鷹取

 都合により映像報告は次回ということで、ビデオ映像に取り入れた図とナレーションが掲載されているプリントを元に、かんたんな予告がありました。

 「図を描くのが大変だったが、頭によく入った」と語られていましたが、プリントの図はどれもていねいで手間と時間がかかったことがわかります。「映像を見ながら歩いてみよう!」という使い方を期待されているようですが、どんな映像に仕上がったのか、いまから楽しみです。


2.「地学・一般的な知識に“地域”の肉付けを」………………………………酒巻

 2月11日に行われる科教協東京支部・冬の研究集会に提出するレポート検討です。中学1年と高校1年で実践されたものを“授業概略”と“生徒の反応”を中心に報告されました。

 町田さんからは「文章よりは、到達目標と具体的内容、課題が並んでいるものがあると議論しやすい」と要望が出されました。小川さんからも「中学校で“縄文時代、東京ではどこまで海だったのか”などやったか。小金井の地下、上野の高校ではどんなことをやったのか」と質問が出され、「授業の実際がわかるようにしたい。可能な範囲で到達目標と課題と授業記録があればいいが、素の授業を見せてくれれば検討はできる。“デジタル標高東京区部”をどう使って、どんな反応があったかも知りたいし、フィールドワークをした話も詳しく知りたい」と要望がありました。

 鷹取さんからは、内容に即して「“地形”というとき、限られた地域の微地形もあるが、地球規模の大きな地形、陸塊の分布、起伏の概念なども教科書では行われていないが、扱いたい」「“氷期と間氷期”と書かれているが、中学校では気候変動は教えられていない。教えられるようになるといい」「地学では“第四紀を教えよう”と言われてきたが、第三紀も考えないと日本列島の生い立ちもわからない」「SiO_などの物質がわかる物質学習としての火山学習をしたい」「立川断層の周期がおよそわかってきた。それぞれ個性はあるが、周期はある。地震にも規則性があることをつかませたい」「“地域を教える”ということがなされてきたが、一般化できるか。特殊でほかでは教えられないというのでは意味がない」などと、地学教育の視点がいくつか示されました。

 また、鷹取さんが「東京支部で14年前に地学を研究会で取り上げ、冊子としてまとめた。まだ何部か残っているはずだから、用意してはどうか」と支部に要望が出されました。

 これらの意見を元に、酒巻さんは提案資料を練り直すことになり、当日は“デジタル標高東京区部”など、教材をいくつか持っていくことになりました。


3.「運動方程式の授業」(理科総合A・物理1)………………………………町田

 実際は「運動方程式になる直前の授業」ということだそうです。実験には理科室にたくさんあった定力装置を使ったそうで、それに関する小川さんの質問からはじまりました。

小川「ふつうは滑車とおもりでやるよね」

町田「以前はエアトラックを使っていたから…。力学台車を使うからその方がいいかな?この定力装置はいい加減だし、その方がいいです」

 ※ 実際に定力装置を使って実験してくださいましたが、結果は正しく出ませんでした。

小川「v-tグラフの意味がわかっていない?課題18の1がどんどん速くなるグラフとしては認めていないようだ。速度は等速直線運動だと思っている」

鷹取「具体的に数値が入っていて、読み取っていくという作業をやってみてはどうか」

小川「vに単位がついていないのが決定的。読み取らせるとわかるのではないか。s-tグラフはやらない?」

町田「v-tとs-tが出てくると混乱するのでは?v-t1本にしておけば、(縦軸はなんだったけ?)を避けられる。

小川「授業のテクニックとしてはわかるけど、s-tがあってv-tがある」

酒巻「No.29のまとめには“加速度”がでてくるけど、No.28では一度も出てこない。速度と加速度を混乱しているから、ここで“加速度は一定”という押さえ方をしないのか」

町田「確かにそうだ。そうすれば“スタートからAまでの加速度”などとしてもいい」

小川「v-tに振り回されている。v-tグラフがからだになじませるような練習が必要」

町田「加速度の教材も、阿久津さんのように電車がいいかな。ランドマークタワーのエレベーターの速度表示を使ったが、外が見えないので、どのくらいの速度で移動しているか実感がない」

 また、前回の阿久津さんのアボガドロ数に関して、同僚の方から紹介されたネット上の情報もプリントして持ってこられました。


4.提案「ゴムで動かそう」(小3)……………………………………………………堀

 時間切れで、次回報告することになりました。昨年末撮影した「高尾山から見たダイヤモンド富士」の写真記録を見ていただきました。