3月例会報告
 

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日 時:2018年3月2日(金)19:00~21:45

場 所:国分寺市本多公民館


1.教材ビデオ「玉川上水の水路」………………………………… 鷹取

  1.  前回の1月例会における、田代さんの玉川上水の報告に関連した教材ビデオの紹介です。一緒に色づけされた地形図・地質図も配布されました。映像も地図も丁寧に紹介されています。“取水堰が段丘崖にあること”“たくさんの段丘があること”“段丘面を上手に利用していること”などが、「地図とビデオの両方を使うことで、ある程度見えてくるのではないか」との考えからだそうです。「等高線の意味が分かるように」との思いが伝わります。

  2.  映像としてこれがよく分かるのは、草花丘陵の東端、羽村神社のある浅間岳から撮影したものです。遠くに加治丘陵や狭山丘陵、手前にいくつかの段丘崖に木々が一列に並んで生えているのが一望できます。


2.教育問題「都立高校入試問題の検討」 ……………………… 町田

  1.  毎年、“問題”が見つかる都立高校入試問題。ことしの入試で一番問題なのが、物理の問題だそうです。レールに通電して金属棒を動かす実験なのですが、問題の6Vで0.2Aだとすると、抵抗器の10Ωを除くと20Ωという考えられない数値になるということです。実際に問題と同じ実験装置を組み立てて測ってみると、およそ1Ωほどでした。

  2.  サークルの3人の高校物理教員が、それぞれ校長を通じて都教委に問い合わせたそうですが、納得できる回答は得られなかったということです。


3.授業プラン&実践報告「摩擦」 ……………………………… 手塚

  1.  よく見られる摩擦力のグラフ(東書の教科書は使っていないそうですが)ではなく、v-tグラフから動摩擦力の大きさや向きについて考える授業の報告でした。

  2.  「生徒は、現象主体で考えていたのではないか」という感想や、「この授業の前に、どれだけしっかりv-tグラフを理解させるかが大事」という意見がありました。「空気抵抗はやったのか」という質問には、「お話としてしかやっていない。そこまでできればおもしろいが、時間が足りない」とのことでした。他の方から「自分は、ガラス玉とピンポン球でやっている」との話もありました。


4.『理科教室』を読んで「『理科教室』2018年1月号」……… 鈴木

  1.  口絵と“プラスワン”、実践記録についての感想でした。

  2.  口絵については「貴重な写真が載っているが、エディアカラ動物群の化石部分の線画がほしい。アノマロカリスやウタツギョリュウの全体イラストがほしい」などの意見が出されました。

  3.  プラスワン「水のすがた」でブタンを扱うことへの鈴木さんの疑問について「アルコールの実験はよく知られているから避けたのではないか」等の意見がありました。また「寒剤に食塩を使っているが、完全に覆わないといけないし、使い捨てなのでもったいない。ドライアイスなら、その上に載せるだけなのでいい」との意見もありました。実践記録「花のつくり・花から実へ」について、「科教協の実践では“受粉して実”と、“受粉して受精して実”というのがある。(小学校で)動物では受精を扱う実践があるのに、なぜ植物では扱わないのか」という問題提起もありました。