3月例会報告
 

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  1. 日 時:2017年3月3日(金) 18:45〜21:45

  2. 場 所:国分寺市本多公民館


  3.  今回はフィールワーク事前学習もあり、4名の方が初参加でした。

  4.  今後とも、よろしくお願いします。


1 教育問題「都立高校入試の問題分析」・・・・・・・・・・・・・・・・・町田

  1.  毎年多くの“問題”ある入試問題ですが、今年は昨年に比べてシンプルな印象だったそうです。伊藤さんも「例年に比べると悪くない問題」とのことでした。ただし伊藤さんは「力の分解は教えていない。合力によって運動するというのは教え子には無理かな」との感想でした。これについて阿久津さんは「分解して考えるのは中学生には無理」と話されました。

  2.  町田さんが指摘した食塩の融解に関する“教科書記述の不統一”について、伊藤さんから話がありました。「教科書の前の方の単元では食塩水からの析出を扱っており、この段階では“熱してもパチパチとはねるだけ”となる。状態変化の学習で初めて“融点を超える高温にすれば食塩も液体になる”との学習構成」とのことです。


2 『理科教室』を読んで「『理科教室』2017年3月号」・・・・・・・・・・手塚

  1.  特集「原子力・放射線教育の実践を進めよう」を中心とする感想でした。

  2.  鷹取さんは「小学校でもやる必要があると思うか」と投げかけました。阿久津さんは「難しいからといって、やらないわけにはいかない」との考えでした。

  3.  町田さんからは「伊藤さんの実践のどこが“中学生には難しい”のか」と質問がありました。手塚さんによれば「2時間目の授業で“炭素の原子核がどのような状態で安定するか”というところ」だそうです。これについては手塚さんなりの提案があり(通信の資料参照)、伊藤さんからは「意見をいただき、ありがたい」との声もありました。


3 フィールドワークの事前学習「武蔵野段丘崖と立川断層」・・・・・・・・鷹取、吉村

  1.  まず、鷹取さんから資料の概要説明の後、武蔵野台地の段丘と、立川断層の東京都と国の研究をまとめた自作ビデオを見せていただきました。都と国では同じ断層についての調査に基づく見解が全く違うことに驚かされます。

  2.  次に吉村さんから、写真を含む資料の説明がありました。河岸段丘の成因について「土地の隆起による」「土地の隆起と海水面の上下動による」「土地の隆起は関係ない」とする3種類の説明があることは、初めて知りました。

  3.  活断層についての質問があり、吉村さんからは次のような説明がありました。

  4.  「活断層は過去に何回か動いているが、間隔が長い。海溝型は間隔が短い」「“活断層の一番最初はどのようにできるのか”ということについては、地下深くで断層ができ、地表に現れることは少ないので判断は難しい」

  5.  3月25日のフィールドワークでは地形図で確認した谷頭(こくとう)浸食や、断層が地表近く地層が切れることなく緩やかに曲がる撓曲(とうきょく → 地質調査総合センター)もみられるとのことでした。