[ NEXT ][ BACK ][ TOP ][ INDEX ]


ARCH 28

                   駿河昌樹詩葉・2001年3月



わかるまま わからないまま




ひとである限りはひとの
はずれを推量し続ける 風の
うなじをふと見とがめた 思春期
男の子らのまなじりのふるえ
そのように流れの
おもてはふるえ
こころの肌は帰る
ひとへ
また はずれへ
わかること わからないこと
枯葉に触れて芽吹く
透くほどの薄あおの葉
すべて終ったと幾たびか言う
川に立てば水は繋がる
こころへ 思いの
雲へ 行く 行かぬ
路のおちこち 置いてきた
ままの切れはしの夢
紡がずに行く そのままに
行く
覚悟、あきらめ
ようやくに
わたしは わたし
透くほどの 薄あお渡し
芽吹く路 はずれ
はずれ わかるまま
わからないまま







[ NEXT ][ BACK ][ TOP ][ INDEX ]