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第13回  「詰め込み教育」の中ですすめられようとしていること ()

(1989)の学習指導要領の「詰め込み教育」には、当時の自治体の13にあたる986の議会がその抜本見直しを求める決議をあげたほどです。当時は「学校六日制」でしたが、新しい学習指導要領はその内容の多くを「学校五日制」のもとで復活させました。そのうえ「英語活動」など、新しい内容も加わるのですから、学校にはそれこそ《殺人的な多忙化の嵐》が今以上に吹き荒れることは明らかです。

■ こんどこそ「エリート教育」を!

しかし、新しい学習指導要領は、ただ単なる20年前の「詰め込み教育」復活をめざしているだけではありません。

おさらいになりますが、自公政府と財界が押し進めてきた「教育改革」のねらいは二つ。《公教育のスリム化》と《エリート教育の推進》でした。私は前に、《公教育のスリム化(教育予算や教育内容の削減)》は徹底してすすめられたけれど、《エリート教育》は『47教育基本法』が邪魔をしてなかなかできなかったと述べました。その邪魔者は取り払われ、改悪された『教育基本法』が《エリート教育》を後押ししてくれることになったのです。

こうして、中央教育審議会や文部科学省は、改めて「教育改革」の二本の柱、《公教育のスリム化》と《エリート教育の推進》を全面的に進める教育内容と体制づくりをめざしました。それが新学習指導要領です。




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