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第4回  “一番の教育環境”が・・・・

 なんといっても、子どもにとって“一番の教育環境”は私たち教職員です。日々、子どもの前に立つ教職員の教育の専門家としての力量、心のゆとり、健康、気力、そして教職員相互の共同と協力・・・・・。これらが《学校と教室の教育力》をつくっています。

 ところがどうでしょう。大切な教育環境であるはずの教職員は、やれ報告書だ、それ会議だと明日の授業の準備がままならないと悲鳴をあげるほどの多忙化の中で学校を走りまわり、疲れ果て定年を待たずに退職する教職員が急増。「過労死」を心配する教職員が6割を超え、病気休職者の62%が精神疾患という異常な事態が学校で進行しています。そのうえ、「主任教諭制度」が協力共同の学校から上意下達の学校へと、教職員の間にあってはならない「見えない壁」(『黒書』より)をつくり出し、かつての学校はどこへやら。学校が根本から変質し始めていると思われてなりません。

 こうした異常な事態があちこちから報告されるようになったのは、「競争」と「選り分け」と「自己責任」を声高に叫ぶ新自由主義「教育改革」が強引に教育に持ち込まれ始めた時期とみごとに一致します。そして、それは子どもをも直撃していくことになります。

 次回からは、新自由主義「教育改革」のもとで子どもはどうなっているのか、その実態をみなさんと考えていくことにしましょう。


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