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第5回  眠い、休みたい、イラつく・・・・・

 子どもに「アレッ?!」と思えるような変化が見え出したのは、文科省が「3割の子がわかればよい」「わからないのも個性」と『新学力観』を叫びたて、「指導ではなく支援だ」と指導主事があちこちで「指導」に走り回るなかで、現行の学習指導要領が実施された時期でした。

 この頃、都教組がおこなったアンケート調査では実に93%の教職員が、以前より学校があわただしくなったと答え、これでは子どもの学校生活や学力が心配だと多くの教職員が回答を寄せています。

 同じ頃、東京の養護の先生が8596人の小・中学生におこなったアンケート結果は、この心配を裏書するものとなりました。(20026)

 「最近のあなたの心と体のようすについてあてはまるものは?」との問いに、小・中学生とも第1位は「眠い」(小・53%、中・76)2位は「横になって休みたい」(小・34%、中・49)。元気盛りの子どもが、まるで仕事に疲れきった大人のように訴えています。さらにアンケート結果は、「何もやる気がしない」、「イライラする」、「大声を出して暴れたい」と続きます。

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「学校はいったいどうなっているのでしょうか。前は元気よく『ただいまー!』と言って帰って来たのに、四月からは帰りも遅いし、帰ってくると「疲れたー!」とよく言います。この前など、おやつを食べながらコックリしているんです」。父母が私たちに寄せた手紙の一節です。


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