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滑行



ここに平面がある
ヒトはここで保留する
というか
滞らねば位相がわからない

おそらく常に
平面の上でわずかなひずみを
直そうとする指向があって
角度をつける場合がある

たぶん平面に出るときに
そのひずみを直すことが摩擦の揺れで

平らな氷のなかに
うっすらと見える
黄色系統の服を来た
かたまりがあるのを
見逃すことがあり
保留することが
もうひとつの群生する木々に
つーっと滑っていることで
そのとき
ひざ当てが
擦れるが
片ひざの姿勢のまま
つーっと
紅い雄蘂がもつれたような木々の
ところへすべる



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