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BBS、blog、SNS



 BBS(掲示板)、blogシステムはそれぞれのかたちで急速な進化をしている。
mixiやGREEの成功で、これにSNS(Social Network Service)が加わっていく傾
向がある。mixiは登録会員の肥大化で、少し新しい問題がかいま見られるが、も
ともと人間と人間は関係していないとあまり有機的ではありえない、というとこ
ろから安心感がある。
 今度灰皿町でも「灰皿町SNS」というOpenPNEというプログラムを使った招待制
のSNSを立ち上げて、少し意外に思ったのはSNSは閉鎖的な感じがあまりしないと
いうことだった。
 商用SNSは人の動向(マーケッティングリサーチや興味が流れる文脈への広告
の投入)に多大なデータをあたえると推測される。しかしmidnight pressの「な
にぬねの?」(このSNSにもテスト当時から登録させていただき、そのことで
OpenPNEのことを知り、灰皿町でも作ったのである)も同じだろうが、「灰皿町
SNS」では積極的なデータ解析は行っていない。というか解析してもあまり意味
がない。
 とはいえ、読んでいると生活のさまざまな事象に気づくことはある。たとえ
ば、鈴木志郎康さんが地下鉄の車内でこのごろ文庫本を読む人が増えている、と
観察された。なるほど、意識して見ると文庫本を読む人が多くなっている。
 言葉は時代を流れているが、そういう発見がおもしろい。
 時代を流れてはいるが、落ち着いた生活をしたいというのが本音だろう。その
意味で、つねに観察しているだけでもなにかしら落ち着きを取り戻す効果がある
かもしれない。

 そういうことはあるにしても、インターネットに直接さらされるシステムとし
てのBBSもそれなりの進化をして新しいことを模索する。さらにSNSでも、日記の
部分を公開して応答できるようにしているシステムもある。mixiでも外部blogを
RSSで取り込んで、あたかもmixiをblogを読むRSS リーダーとして読者に読ませ
るようにもできる。OpenPNEは日記と外部blogを両方、自分の日記として分類し
て表示できる。GPLのライセンスなので、さまざまなアイデアがすぐにこのシス
テムに採用されやすいことがあるのだろう。
 前号で書いたマルチメディアコンテンツのコミュニケーションエリアへの追加
が、まだコーデックの関係でYouTubeぐらいしかスタンダードなものがなくて、
それを取り込むかたちにする傾向だが、この辺はだんだん変わってくるかもしれ
ない。マルチメディアもさらに試行錯誤が続き、おもしろいサイトが次々に生ま
れてくると思う。



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