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駿河昌樹詩葉・2001年9月
マーガレットの花びらがみな白いように
あたしは静けさそのものだから
喧騒のなかにいても平気
求めるものはもう とくにない
あたし すべてだから
ひそやかに廊下を今夜行き来した
じぶんの数秒前の姿にぶつかろうとして
けれども床も壁も天井も
あたしだった
そう感じた、と言ってみたい
言っていい
みたい
仕損じてきたことはない
と今日は感じる
あしたはわからないけれど
マーガレットの花びらがみな白いように
正しく風に揺れてきた、と
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