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少しむこうの夜



   (たかが若者どうしの浮気のはなしなのに
I was your girl
   (毒づいたいい声で歌ははじまる
Gave you my world
   (こんな女の声が聴きたかった
My everything
   (若い女のこんな毒づいた声


But you wouldn’t see
 (若い娘たちのロックのCDばかり持ってきて
I had your back
  (アヴリル・ラヴィーンやヒラリー・ダフ
  I backed you up
  (クリスタル・マイヤーズやPINK
Whatever I did
  (どれもひとりのドライブにふさわしかったけれど
Was never enough
  (今夜いちばんなのはマリオン・レイヴン


  (自分のことしか考えない勝手な男に捧げつくして
  (あげくのはてに浮気され
  (いっしょにいた女はjust a friendと弁解する彼に
  (「よくよく考えとくべきだったわよね」
Should’ve thought about that
Should’ve thought about that
Should’ve thought about that
Should’ve thought about that
  (言いつのるレイヴン


  (リピートモードにしてBREAK YOUばかり聴く
  (リピートモードにしてBREAK YOU ばかり聴く
  (夜のなか 行き先も決めず車を走らせながら
  (リピートモードにしてBREAK YOU ばかり聴く
  (リピートモードにしてBREAK YOU ばかり聴く


  (たかが若者どうしの浮気のはなし


  (頼まれた一夜
  (一度だけでいいから抱いてといわれて
  (抱かなかった子
  (浮気になっちゃうけど
  (いいから
  (抱いて
  (といわれて
  (ね、抱いて
  (一度だけでいいから
  (抱いて
  (でも
  (抱かなかった子


  (抱かなかった子
  (なにもなかった子
  (そのあと急死した子
  (なにもなかった子
  (抱かなかった子


  (たかが若者どうしの浮気のはなし


  (浮気のはなしになるのがいやで
  (抱かなかった子
  (死んでいった子


  (抱いて
  (一度だけでいいから


  (抱かなかった子


  (抱いて


  (抱かなかった子


  (抱いて


  (夜のなか 行き先も決めず車を走らす
  (リピートモードにしてBREAK YOUばかり聴く
  (リピートモードにしてBREAK YOUばかり聴く


  (「浮気しちゃだめだよ
  (泣くことになるよ
  (彼をだいじにしなよ
  (そんな気のまよいなんて
  (だめだよ」


 (死んでいった子
  (なにもなかった子
  (あの子が言ってるわけないけど
  (マリオン・レイヴンが歌う
  (「どうよ いま泣いてるのはだれ?」

But tell me who’s the one who’s crying now
  (ぼくは泣いてないけど
But tell me who’s the one who’s crying now
  (あの子が言ってるわけないけど
But tell me who’s the one who’s crying now
  (マリオン・レイヴンが歌う
But tell me who’s the one who’s crying now
  (ぼくは泣いてないけど
But tell me who’s the one who’s crying now
  (あの子が言ってるわけないけど
But tell me who’s the one who’s crying now


  (どうよ
  (いま泣いてるのは
  (だれ?


  (だれも泣いてない
  (よくよく考えておくべきだったこともない
  (車を飛ばす
  (夜のなか
  (少しむこうの夜へ
  (死んでいった子を思う
  (なにもなかった子を思う
  (あの子が言ったことばを思う
  (くりかえし思う
  (少しむこうの夜へ


  (抱いて
  (一度だけでいいから
  (抱いて


  (少しむこうの夜
  (あの子のほうへではなく
  (少しむこうの夜


  (抱いて



         *使用した英文歌詞は、アルバム〈HERE I AM〉(WPCR-12071)のMARION RAVEN / Break You ( 2005. Atlantic Recording Corporation. Licensed by WARNER MUSIC JAPAN INC.)より。





「ぽ」166 2007年1月

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