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流れる自我



友とは
答えを返してくるもののこと

だれが友であり
だれは友でなかったか
春と夏と秋と冬が教えて逝った

季節は
季節ごとの土を持つ
できるかぎり軽く土を踏み
湖へも
田野へも
林へも向かう
赴いて
また戻ってくる
景色が自分だと感じられるのは
健康な心のしるし

返していない答えに追われて
音をさせ
音なしで
行く往く逝く

流れる自我を正しく保っているか?

巨大な虚空の中
まわる小星の上で
あやまった確かさなど
まだ探しているのではないか?





「ぽ」224 2007年12月

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