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ことばを二三書きつけていたら



ことばを二三
書きつけていたら
詩のようなかたちにしたくなった
座りなおして
何行も書いては消し
また書く

背後では
見えない噴水が高くまであがり
きっと足もとには
ケシやデイジーの色あざやかな広がり
にぎやかに音楽を鳴らして
アイスクリーム屋は目の前をゆく

ことばを二三
書きつけていただけ
ただ
それだけのことで

ぼくが詩人でないとしても

なにか告げやるべきひともなく
書いたものを見せたいひともなく
とうに詩など
詩人たちにまかせ
ひとの世から
心は去ってしまっている
としても





「ぽ」273 2008年3月

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